サービス残業してまで医者が研究を行う意味ってあるの?




医者になって大学病院の医局に所属するようなことがあると、誰もが研究を行うことになります。

もちろん研究の世界で一花咲かせる臨床医もいるのですが、いまや基礎研究、臨床研究ともに一つの成果を出すのに膨大な時間と労力が必要になっています。

そのような背景もあって、研究で成果を出せる医師は極めて限定されているのが現状です。

果たして、臨床医が残業してまで研究する意義はなんなのでしょうか。

医者にとって研究を行うことのメリット

はじめに、医者にとってこれら苦難の多い研究を行うことをメリットとは何でしょうか。

崇高な理念に基づけば、医者が行う研究によって、医学の発展に寄与できることが挙げられると思います。

病院で提供されいてる現代医学は、まさに先人たちの知恵の積み重ねであり、その知恵の1つを作り上げることができるのは、光栄なことかもしれません。

もう少し現実的な側面で言えば、研究を行うことによって論文を執筆し、出世することができるメリットがあるかと思います。

たくさん研究して論文を書き、教授になることができれば医者人生の中ではひとまず標準的な成功者と言っても間違い無いでしょう。

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がんばって研究している先生たち

大学病院の中では、頑張って研究している先生もいます。

一つは、大学院生で学位の取得を目標としている先生です。

大学院に入って論文を書いて、医学博士を取得するためにはもちろん研究をしなければなりません。

ただし注意しておかなければならないのは、大学院を卒業したかといって給料が上がるとか、尊敬されるなんてことはありません。

大学病院を出て一般病院で勤務する場合でも、大学院を卒業していることのメリットはありません。

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また上にも書いたように。大学院生でなくとも教授を目指して日々研究をがんばっている先生もいます。

研究と大学病院の教授の地位は表裏一体ですから、研究に対して時間を費やすのであれば、出世を求めるのが自然の流れなのです。

出世のためにも研究は必要なのです。

忙しい中、医者はいつ研究してるの?

さて上に書いたような研究なのですが、多くの臨床医師は日々忙しい病院業務の時間の合間を縫って研究しているのが現実でしょう。

大学病院で研究だけに時間を割くことが認められている大学院生を除いては、医者には研究時間が確保されていません

今日は君は研究だけしてていいよ」なんて日は、大学病院の大学院生だけに与えられた特権なのです。

ですから研究を行おうとするのであれば、通常の勤務が終わった後とか、または土曜日、日曜日、祝日に行うことになるわけです。

もちろんこれらの日に研究をしたからと言って、代休がもらえるわけではないですし、給料が増えるわけではありません。

大学によっては病院の臨床業務でないので、残業代は出さないとしているところもあります。このような研究を行ったとしても、金銭的な利益は全くありません。

完全にサービス残業です。

たとえ素晴らしい研究成果をあげ順調に出世をし、教授の地位を得ることができても、給料はたいして上昇しません。

大学病院の教授職であったとしても、せいぜい年収は1500-2000万円程度です。

少なくとも臨床医に限っては、一般病院で忙しく働いていた方がより多くもらえるのが現実ではないでしょうか。

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忙しい中、研究するメリットってあるの?

さて、こんなあまり魅力のなさそうな医者にとっての研究なのですが…ん?研究するメリットですか?・・・・ないんじゃないですか(笑)

実際に研究が好きではない医者は、大学病院で学位を取得するための最低限の研究をした後、二度と研究なんてしません。

開業医の先生が学会発表したところで、クリニックの患者が増えるわけでもないし、給料が増えるわけでもありません。

むしろ学会会場までの交通費で収支がマイナスということも十分あり得ます。

このように考えてみると、研究することのメリットがあまり見えてこなくなってしまいます。

大学院生時代に研究をする医者は多いのですが、大体は研究は面倒だとか、上司の言われるままに取り組んでいる先生がほとんどだと思います。

研究をしています!」と宣言すると聞こえがすごくかっこ良いのですが、その実態はブラック企業にも似たサービス残業、時間外労働など、あまり良いものではないのです。

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