医者になって感じるのは、今を生きるのがすごく大切ということ

星野仙一さん死去 昨年末に悪化 安らかな表情で…

日刊スポーツより

https://www.nikkansports.com/baseball/news/201801060000129.html

 

楽天の星野仙一球団副会長が4日午前5時25分に死去した。70歳だった。6日、楽天が発表した。

楽天の発表によると、星野氏は16年7月に急性膵炎(すいえん)を発症したことをきっかけに膵臓(すいぞう)がんであることが判明。その後、体調に波があったものの仕事に支障を来すことなく過ごしていた。昨年12月に行われた野球殿堂入りを祝うパーティーでは元気な姿を見せていたが、昨年12月末から病状が悪化した。

 

元プロ野球選手の星野仙一さんが亡くなったというニュースが入ってきました。ニュースによると2016年の1月から膵臓癌で闘病されていたとのことです。

膵臓癌と言うのは非常に難しい病気で、病気が見つかったときには、すでに手術は難しいことが多い病気です。

2016年のがん統計では、日本人のがん死亡者数で見ると、男性4位、女性では3位になっています。

膵臓癌の患者で思い出の症例

膵臓癌で心に残っている症例は、ある60歳の男性のことです。その男性は非常に社会的地位のある方でした。私は直接の主治医ではありませんが、その患者さんを診察する機会がありました。

半年ごとにCTの検査をされていたのですが、ある時何気なくCTを撮像したところ、すい臓がんが見つかりました。その時にはすでに手術はできないと言うような状態でした。

半年ごとのCTを見直してみたのですが、どうがんばって半年前のCTを見直してみても、やはりそこには明らかな病気はなく、半年間のうちにみるみる大きくなってきたと言うことが予想される結果でした。

通常がん検診目的にCT検査を行うのは、1年のうちに1回でもやり過ぎな位ですから、半年に1回やってみても病気が発見できない、しかも膵臓癌という病気が発見されたときには根治が望めないと言うことになると、どうやって病気に立ち向かっていけば良いのか、ということを考えたものです。

もちろん毎日、毎週のようにCT検査やPET検査、血液検査をやれば、がんは超早期発見できるかもしれませんが、それは社会全体の医療における費用対効果の面から考えて現実的ではありません。

人間は誰しも死を迎えることが決定してる

したがって、医者になって働いていて思うのは、人間は誰しも、突然に死というものに直面せざるを得ないと言うことでしょうか。

私たちが今生きているのは、まさに病気をしていないという偶然から生まれるものである、ということを改めて認識しなければならないでしょう。ですから、将来や老後のことを考えるのは、病気をしないと言う前提に立って初めて考えられるものであるのでしょう。

幸せな人生を送るためにはどうすればいいか、と言うのは少々哲学的な問いではありますが、私自身の現時点の答えは、今を一生懸命生きることだと思っています。

人間はいつ病気になって死に直面するかわかりません。まずは今を一生懸命生きると言うことが幸せの近道なのかもしれません。

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先生まだ医局辞めてないんですか?

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