状態の悪い患者さんを受け持つ時は病院の近くにいる必要がある

臨床医をやっていると、状態の悪い患者さんを受け持つのは避けられないことです。

高齢者で合併症がたくさんあったり、病気のせいでいつ急変するかわからないなど、状態の悪い、の定義はいろいろです。

理由をつけて色々断ることはできるんでしょうけど、そこは仕事ですから、仕方なく引き受けなければなりません。

ここでは、医者が状態の悪い患者さんを受け持つ時の心境について考えてみたいと思います。。

なぜ患者さんの状態が悪くなるのか

急変するといっても、いろんなパターンがあります。

がん患者で、病状が進行して状態が悪くなることもあれば、普段診ている疾患とは全く関係なく、突然に状態が悪くなってしまう場合もあります。

前者の場合はあらかじめ今後の見通しについて説明していますし、やることは大体ルーティーンワークなので戸惑うこともないのですが、後者の場合は大変です。

原因の検索、本人、家族への説明などが重要になってきますし、そもそも患者さんが本当に回復していくのかどうかもわかりません。

家族や本人が不安であると同様に、我々医療者側もすごく不安なのです。

休日や夜間でも病院にいく必要が出てくる

基本的には夜間や休日などは、誰かしら当番が当てられていて、その先生が対応することになっているのです。

しかし、さすがに状態の悪い患者さんになってくると、当番の先生に全てお任せるわけにはいきません。

患者さんの状態が悪くなっている患者さんを一番把握しているのは、主治医ですし、家族に頻回に説明していれば、家族との関係というのも大切になってきます。

特に予期せず急変した患者家族に対しては、医者と患者の信頼関係というのは非常に大切です。

正しいことをしていたとしてもすぐに訴訟になる昨今では、医療行為と同じくらい、家族への説明などにも労力を費やします。

急変に備えて予定はキャンセルする必要がある

と言うわけで、土日などは、自分が当番ではなくても病院に行って患者さんを診察しなければなりません。

もちろん状態がいつ悪くなるかなんて予測できないので、その週末は病院の近くにいなければなりません。

あらかじめ遠出する予定を立てていれば、それはキャンセルしなければなりません。

さすがに学会や講習会など、オフィシャルの用事があれば泣く泣く他の当番の先生方に頼んで遠くに行くこともできるのです。

しかし、デートや飲み会、旅行なんかのプライベートな用事であればキャンセルするのが暗黙の了解となっています。

といっても車は責任のある職業なので、やはり患者さんのために第一に働くということが必要なのかなと思っています。

総合病院での勤務医の辞職も頷ける

このような呼び出しが頻繁になってくると、流石に勤務医の方も疲労してきます。

土日は一応のところ休みとなっていたとしても、状態の悪い患者さんが入院している限り、常に家で待機していなければなりません。

これが大型連休や正月休みにかかれば、恋人や家族と旅行することも難しくなっています。

ですから、急変患者を受け持つことが多い、急性期病院の勤務医がどんどんと病院を辞職していきます。これがいわゆる医療崩壊の一旦と言えるでしょうか。

状態の悪い患者さんもつらいでしょうが、それを受け持つ医師側も非常に辛いのが正直なところです。

病院はキング・オブ・ブラック企業である。医者は長時間労働で休めない

2018.01.05



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