稼げる診療科・稼げない診療科。その違いとは?




たくさんある病院の診療科。

日本では診療科ごとの賃金格差は派手ではありませんが、稼げる診療科と、あまり稼げない診療科があります。

ここでは診療科ごとの格差について、ご紹介していきましょう。

米国における稼げる診療科・稼げない診療科

Business insider: Here’s how much money doctors actually make

上のグラフは、2015年の米国における診療科ごとの収入です。

収入高い順に、整形外科(42万ドル、おおよそ5000万円)、循環器科(38万ドル、おおよそ4500万円)、消化器内科、麻酔科…と続きます。

一方で収入が低いのは、小児科、家庭医、糖尿病内科などで、これらの診療科はおおよそ19-20万ドル、おおよそ2000万円ちょっとになるかと思います。

つまり収入の高い診療科とそうでない診療科では、サラリーに2倍以上の開きがあります。

またこのグラフには現れていないですが、アメリカの大学や大規模センターの第一線で働く医師には、一億円以上稼ぐ医師も多くいます。

日本では診療科ごとの賃金格差はほとんどない

それでは日本では、このような診療科ごとによる明らかな格差はあるのでしょうか?

答えはざっくりノーとして差し支えないと思います。

例えば一般病院に勤務している医師を考えてみますと、整形外科位と小児科医では、経験年数や役職が同じであれば収入の差は300万円もないと思います。

アメリカでは3000万円近くの収入格差があるにも関わらず、です。

もちろん日本ではむしろ小児科医の方が激務で勤務時間は多いでしょうから、手当など諸々を含めると、ある程度の収入差はあるかもしれません。

日本の一般病院における医師の給与は、経験年数や役職によって規定される部分が非常に大きいといって良いでしょう。

したがって特別なことがない限りは、診療科ごとに決定されていることはほとんどありません。

日本における賃金格差の要因

というわけで日本における賃金格差は、診療科ごとの違いというよりは役職や経験年数に規定される部分が大きいかと思います。

といっても日本の場合は一流大学の教授職であっても年収はせいぜい2000万円くらいであったりしますので、アメリカのような大きな賃金格差はありません。

スーパードクターで相応の腕を持っている場合には、何千万円もの収入になるのでしょうが、絶対的な数としてはごくごく少数でしょう。

日本では貧富の差が小さい(今ではその傾向も薄れてきたと言われていますが)ように、医者の世界でも賃金格差が小さいのかもしれません。

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日本でも少しばかりある収入格差

時給から考える賃金格差

日本においては、診療科による収入の違いはほとんどないと書きました。

しかし時給に換算すると、収入には微妙な違いが見えてくる場合もあります。

一般病院で働いている勤務医では、収入の多くを決定づけるのは基本給です。

時間外勤務に関しては、残業代や当直代という名目で支払われてはいるものの、とても正当な対価ではありません。

医師求人サイトを介して募集する際には10万円で募集している当直業務も、常勤の医師には1万円しかし払っていないなんてことが多々あります。

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このような観点で考えていくと、時間外勤務の多い診療科は、働きの割にはその労働に見合う分だけの収入をえらえていないことになり、相対的に収入が低く抑えられているといって良いでしょう。

このような診療科の代表的な例としては、時間外の呼び出しが多い心臓血管外科、脳神経外科、一般外科、循環器内科などが挙げられるかと思います。

これらの診療科は収入の面では他の診療科と同じかちょっと多いくらいにも関わらず、労働時間は非常に長い傾向にあります。

ゆえに時給換算すると、あまり収入が高くない診療科といえるかもしれないのです。

アルバイトの賃金格差

一方で日本の中でも少しではありますが、賃金格差がみられる場合があります。

特にアルバイトのスポット勤務なんかでは、診療科ごとによって報酬に多少なりとも差がでます。

例えば皮膚科や眼科はスポット勤務を希望する母集団としての医師が多く、また外来の診療だけでは病院の収入はそこまで大きくありません。

したがって皮膚科や眼科の求人は少ないうえに、アルバイト勤務としての収入もそこまで高くありません。

一方で手術における診療報酬は大きく、病院の収益に寄与する部分も多いですから、麻酔科医へ支払われるアルバイトの給料は高くなっています。

また麻酔科医の数は需要よりも不足しているが故に売り手市場になっており、麻酔科医のアルバイト勤務はまだまだ高止まりの状態が続いています。

下記の本にも紹介がありますが、一般の勤務医がみても羨ましいと思うようなアルバイトの給与となっているのです。

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したがって、アルバイトの給与が年収の一定割合を占めるような大学病院に勤務する医師では、診療科によって多少の収入の格差はあるかもしれません。

例えば眼科や皮膚科の医師の年収が1000万円なのに、麻酔科医は1500万円であるといったような例です。

しかし収入格差はせいぜい500万円くらいであって、アメリカのように大きく異なるわけではありません。

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結局、日本の医者の賃金制度は良いのか悪いのか

アメリカに比べて賃金格差のあまりない日本。

ん〜どうなんでしょうね。

良い点としては、診療科の違う医師同士でも仲良くできることはあるかもしれません。

アメリカのように賃金格差が大きいと、小児科の医者と整形外科の医者が仲良くすることは難しいでしょう。

生活水準がかなり違いすぎて、話が噛み合わないかもしれませんね。

一方で日本だと診療科によって収入格差はありませんから、病院の中では医者同士のやっかみ合いとか、マウンティングはありません。

日々平和なんです。

ただし賃金格差がない分だけ、がんばって出世して成功しようとか、お金を稼ぎたいから整形外科に行く!といったモチベーションが生まれにくい環境にあります。

医者の世界で頑張ることに関して、金銭的な報酬が得られないのはちょっと悲しいかもしれません。

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