総合病院で外来が遅れるのは日常茶飯事である。それはどうしてか

どんな患者さんでも、病院の待合で驚くほどの時間待たされたことはあるでしょう。

私も外来をしていて、「何時間待たせるんだ!!」「予約時間の意味はなんなんだ!!」などとお叱りを受けるのは日常茶飯事です。

医者だって意地悪したくて待たせているわけではないのですが、病院の診療上どうしても外来の業務が遅れてしまうのです。

患者数が多いので外来が遅れる

昨今の医師不足もあり、担当する外来患者の数が自分の能力以上に多くなっている現実があります。

私の外来では9時から始まった再来外来で、40人ほどを診療しなければならない曜日があります。9時から12時までで40人ですから、単純計算で一人当たり4.5分になります。

定期的に通院している患者と言えども、カルテをざっと見直してこれまでの経過を頭に浮かべ、患者を招き入れてお話を聞き、何か症状の変化があれば処方薬を変更する。

患者が出て行ったところでカルテをまとめあげ、書類の記入を済ませる

この流れを4.5分で40回休みなく行い続けるのは、はっきり言って不可能です。おしゃべり好きのご老人なら会話しているだけで5分は簡単に過ぎてしまいます。

それに外来は予定通り進むとは限りません。

患者さんが予約時間に遅れてくる

もちろん故意に時間に遅れてくる患者もいます。この場合は後回しです。

一方で天候が悪い時・公共交通機関が乱れている時などは、時間通りに病院に到着できない患者さんが続出します。

病院の最寄り駅の列車の運行が停止した場合などには、患者さんの数が一時的にぐっと減ることになります。「今日は外来患者さんがなかなか来ないねぇ」などと言っていたら、列車の運行が停止していたと言うこともありました。

そのほか患者さんの中には、外来の予約があるにも関わらず当日の体調不良で来られない方がいます。この場合はたいてい外来にいる看護師が電話に出て、対応を考えてくれます。

看護師さんだけで処理できそうな案件であれば、処理されており、看護師でも対応が難しそうであれば、外来にいる私たち医師に相談がきます。

つい先日も、内科疾患で経過観察している患者さんから問い合わせがあったので「とりあえず近くの皮膚科に行ってください」とお伝えしました。

本当に体調が悪ければ、救急車で来院して診察・入院という可能性もありますし、まずは相談してみることが必要です。

 

 

想定外の事態がおこる

もちろん患者さんは人間ですから、想定外の事態が多々発生します。

いつもはお元気だった患者が予約外でやってきて、「体調が悪いので入院させてくれ」と言ってきたり、外来中に入院患者が急変してしまったり。

外来の予約時間というのはそもそもかなり無理な設定になっていますから、少しでも不足の事態がおこると10分、20分と遅れが出て、それらが重なると60分単位の遅れになってしまいます。

すべてが順調に進んでも遅れがでるような予約のシステムでありますから、少してもでイレギュラーなことが起これば、その外来の遅れは容易に後ろにずれてしまうわけです。

そんな時は自分も辛いですし、患者さんもつらいでしょうね。でも仕方ありません。

雑用が多くで外来が遅れる

患者さんを診察して、検査の予約をして、薬を処方して、だけが外来業務ではありません。

病院の内部から紹介されてきた患者さんであれば、経過を把握する必要がありますし、診察した後には院内の手紙を書いて「ちゃんと診察しましたよ」とお伝えする必要があります。

また院外から紹介されてきた患者さんや、逆に院外に紹介する患者さんの場合には、診療情報提供書を書く必要がでてきます。

この紹介状を書くにも時間がかかるので、外来は遅れます。あまりにも遅れている時は全部の業務の後回しにすることも多いですね。

医者が送る紹介状・診療情報提供書は通行手形のようなものである

2017.12.09

電子カルテの入力に時間がかかる

電子カルテの入力もすごく時間がかかります。

検査結果を見て、話したことを書いて、処方を入力して・・・となると、診察している時間と同じくらいかそれ以上に時間を要します。

だれかキーボードを入力してくれる医療クラークさんがついてくれるといいのですが、、、

たまに電子カルテがフリーズすることもあって、これはかなり精神的にストレスですね。医者の中には電子カルテの反応の悪さに、思わず液晶画面を割ってしまった医者もいます。

もちろん許される行為ではありませんが、その気持ちは十分わかります。

患者さんが医者に言ってはいけない4つの言葉。それだけは避けたい

2017.10.28

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