総合診療医は必要である

日本の医療制度の問題点の一つとしてよく取り上げられるのが、細分化された医師の専門医制度です。

現在の医療は高度に細分化されている

ほとんどの医師は大学を卒業して卒後臨床研修を2年間経た後、各専門領域に進みます。そして、それぞれ専門分野で高度な知識・技術を身につけた医師のうちの一定の割合の医師が、地域の開業医となって住民の診療にあたるわけです。

自分の専門分野であれば問題なく診療できるのですが、専門外の症状、疾患となると途方に暮れてしまいます。

しかし現実的に幅広い疾患をみれる医師が必要である

例えば糖尿病患者の多くは高血圧、高脂質血症、腎不全、末梢神経障害などの合併症を持っていますから、当然それらの疾患についても十分な知識を持っていなければなりません。

さらに高齢者の糖尿病患者ともなれば、腰痛などの訴えも多くなってきます。糖尿病、高血圧、腰痛の症状を持つ患者が、糖尿病クリニック、循環器内科クリニック、整形外科クリニックを別々に受診するのは患者にとっても大きな負担になりますし、医療費抑制の観点から考えても問題です。

したがって地域医療に従事する一般開業医に求められる能力というのは、幅広く疾患を診れる臨床能力・技術であるのですが、現在の医療制度のもとではそのような医師を教育する場があまりにも限られています。

幅広い疾患を診れる「総合診療科」が設置されている病院はまだ少数派であり、内科の専門医がなんとなく専門外の疾患を診療しているというのが現実です。

今後は総合診療医が養成されることに期待

つまり、地域医療が求める医師の能力と、現在の医療制度のもとで働く医師の能力には、大きなギャップがあるのです。

上記のような諸問題を解決するにあたって、現在、国は幅広い疾患を診察、診断、治療できるような総合診療医の育成を推進しています。

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先生まだ医局辞めてないんですか?

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