造影CTで使えないビグアナイド系糖尿病薬を列挙する

画像の検査でよく行われている検査の1つにCT検査があります。このCT検査を英語ではcomputed tomographyといい、体を輪切りにして病気がないかどうか、病気が大きくなっていないかどうかなどを見る検査です。

画像の検査といえば一般的なレントゲン写真、CT検査、MRIなどがありますが、情報量が多く、かつ比較的勘弁に行えると言う点ではCT検査が1番です。

造影剤

この造影剤と呼ばれる薬を使わないで検査も行うことができますが、情報量がぐっと少なくなります。特に肝臓とか腎臓とか血流が豊富な臓器を見る場合には、造影剤が必須になってきます。

神戸朝日病院のホームページより)

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副作用 – アレルギー反応

この造影剤検査は検査の情報量を飛躍的に高めてくれる一方で、思わぬ副作用も持っています。

軽い副作用としては吐き気、気分不快、熱い感じ(熱感)等で、検査後休んでいれば問題なのですが、重篤なものになると呼吸困難、血圧低下、心停止などもきたします。

これは簡単いうと造影剤に対するアレルギー反応なのですが、一番私たちが気をつかうところです。

そもそもこの造影剤にはヨードをはじめとしていろいろな物質が含まれており、まあいってみればアレルギー物質の塊なんですね。

ですから、簡単にいうと無菌のハウスダストやダニをわざわざ患者さんの血管に注射しているみたいなものなのです。

ですから造影CTを受ける前には、問診で喘息があるか」とか、「アレルギーの既往があるか」などをしつこく聞かれます。もちろん喘息やアレルギーの既往がある人の方が、このような副作用が出現する確率は高くなります。

喘息と診断されていることがあったとしても、何年もの間発作が起きていなかったり、吸入薬を使っていたとしても造影剤を使って検査したほうがいいと思われる場合には、造影剤を使用することもあります。

基本的に喘息の患者さんが造影剤を使う場合には、万が一の場合を考慮して、検査に主治医が付き添うことが一般的になっています。

腎障害

このほかヨード造影剤は腎臓に負担がかかるため腎機能が低下している患者さんには使用することができません。

腎機能が低下していても、手術前なのでどうしても検査しなければならない時などは、生理食塩水を点滴しながら無理やり造影剤を使うこともあります。

これと関連して、ある特定の糖尿病薬を使用する場合にも注意しなければなりません。

ビグアナイド系と言われる。特定の造影剤の使用が避けられるようになっています。これは造影剤と糖尿病の薬が、腎臓での排泄で競合し、重篤な乳酸アシドーシスを起こす危険性が指摘されているからです。

従って、各国のガイドラインではおおむね造影剤使用後48時間は服用しないように勧められています。

ビグアナイド系と呼ばれる糖尿病の薬には、以下に示すようなものが挙げられています。

メトグルコ

グリコラン

メトホルミン

ネルビス

ジベトス

メデット

実際は完璧にビグアナイド系を把握するのは難しい

実際のところ、糖尿病の薬は毎年どんどん新しいものが出てきますし、短い外来の時間で患者さんが何を飲んでいるかというのを把握するのはなかなか難しいです。

たぶん本気を出して病院を調査すると、ビグアナイド系の糖尿病薬を休薬せずに、CTの造影剤が使用されている例は数え切れないほどあるでしょう。

とは言っても、可能な限り薬の名前を調べて造影剤の使用に問題ないことを一つ一つ確認していくしかないのですが、さすがに全部医者ができる仕事ではありません。

看護師さんやいろいろな人の助けを借りながら、危険のないように検査が行えるように色々と準備しています。

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先生まだ医局辞めてないんですか?

 

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