飲食店は全店禁煙にした方が良い。タバコは百害あって一利なし

飲食店を禁煙にするかどうかで、日本医師会や政府、飲食店業界を巻き込んで論争になっています。

医者の立場としては早急に禁煙すべきと思うのですが、飲食店などは売り上げ低下への懸念から、二の足を踏んでいるようです。

政府は9日、受動喫煙対策を事業者らに義務付ける健康増進法改正案を閣議決定した。飲食店は原則禁煙とし、違反者には罰則もある。

客席面積100平方メートル以下の中小店舗や個人経営の既存店は標識を掲示したうえでの喫煙を認める。厚生労働省は例外が適用される飲食店を約55%と推計している。普及が進む加熱式たばこも規制対象に加える。

今国会中に成立し、東京五輪・パラリンピック開催前の2020年4月の全面施行を目指す。

改正法案は学校や病院、行政機関などの敷地内を原則禁煙とする。屋外に喫煙場所を設けることはできる。事務所や飲食店は原則として屋内禁煙とし、喫煙専用室の設置は認める。

日本経済新聞  2018.3.9

タバコは百害あって一利なし

日々病院で診療している身分としては、やはり禁煙にしたほうがいいんじゃないかなぁというのが率直な感想です。

現実問題として、タバコにはネガティブな面しかありませんね。

肺がんの患者さんの病歴を眺めていると、8割から9割位の患者さんに喫煙歴があるといった感じです。

そして残りの1割から2割の患者さんは全くタバコと無関係か、というとそうではありません。

配偶者の方がヘビースモーカーだったり、職場で常にタバコの煙を吸っていたなど、やはりどこかでタバコと関連があります。

もちろん全くタバコを吸わない方や、職業などの関係で肺がんになることがありますので、何事も100%と言う事は言えないのですが。肺癌とタバコの関わりは深いものがあります。

肺癌だけでないタバコとがんの関係

現在では、タバコは肺がんだけでなく、あらゆる病気に関連があると言うことが知られています。

そして残念ながら現在わかっているほとんどの病気とタバコの関係は、マイナスの関係です。

つまりタバコを吸ったり、近くの人間のタバコの煙を吸わされることによって病気になったり、ガンになったりとういうことがわかっているわけです。

がん情報サービスのホームページに詳細な記載がありますが、タバコは呼吸器、消化器系のほとんどのガンのリスクとなるだけでなく、一見すると直接関係ないような婦人科系のがんの発生率を上昇させることも知られています。

テレビや新聞などのメディアでタバコの害悪があまり報道されていないのは、まさにJTがうまく立ち回って各メディアに広告を出稿し、根回しをしているから以外のなにものでありません。

このあたりが広告収入に頼るメディアと、スポンサーの不都合な関係なのでしょうか。

タバコを法律で規制することのジレンマ

とここまでタバコの解約について書いてきたのですが、これを法律や規則で縛ると言うのはなかなか難しいかもしれません。

もしタバコを個人の嗜好品として扱うのであれば、アルコールと同様に規制することは難しいでしょう。

現実的な細かい話は別にして、酒が嫌いなら飲まなければいい、タバコが嫌いなら全席禁煙の店に行けばいいと言う議論が成り立ってしまいます。

飲食店をどの程度公共性のある場所として位置づけるかは難しいですが、企業や個人が運営する営利目的の飲食店は、かなり公共性の乏しい、プライベートな空間という認識の方が合っているような気がします。

健康と言う観点からはタバコを否定するのは全く間違っていないのですが、なかなか難しい問題が横たわっています。

それでもタバコは禁煙にした方がいい

最終的には、飲食店は全店禁煙にした方が良いでしょうね。喫煙率は絶対に下げた方が良いです。

タバコ関連の病気が少なくなることで、医療費は削減されます。また、それだけ健康で生活できる期間が長くなるわけですが、人々にとってもハッピーです。

タバコの吸える場所を制限し、日本全体の喫煙率を徐々に低下させるというのは、政府のバックアップでやってもいいんじゃないかと思うのです。

医者の喫煙率はやっぱり低い。しかし喫煙者は確実に存在している

2018.05.02

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