【書評】渡辺淳一著 新装版 雲の階段(上・下) (講談社文庫)

久々に本を読みましたので、書評でも。「雲の階段」は渡辺淳一が自らの体験を交えながら描いた作品で、ドラマ化もされています。

読み進めるほどに面白く、下巻に関しては仕事中に一気に読んでしまいました(笑)

離島の診療所で助手を務める相川三郎は、島でただ一人の医師である所長を助けるために医者の仕事を学び、簡単な手術さえこなせるようになった。ある日、所長の出張中に、東京から来た女子大生・亜希子が運び込まれる。亜希子を助けるため、果敢にも子宮外妊娠の手術に挑んだ三郎を待つ運命とは……。スリリングでせつない傑作長編ロマン。

この作品にたどり着いたきっかけは、北海道にある病院の名前を検索していたからであります。

北海道の釧路市にかつて雄別炭鉱病院と呼ばれる炭鉱病院があり、現在は廃墟となって地元ではそれなりに有名な探検スポットになっているようです(Google画像検索はこちら

北海道にある廃墟かーと思って湧別炭鉱病院について調べていたところ、Googleの検索から本書にたどり着いたというわけであります。

実際には小説の中に雄別炭鉱病院はまったく出てこないのですが、実は渡辺淳一が医師として働き始めたことにこの病院に勤務したことがあり(渡辺淳一は札幌医大出身の整形外科医)、その時の体験が本作の中にも織り交ぜられています。

とまあ話がすこし脱線してしまいましたが、そう言うわけで読み始めたわけであります。

ストーリーは上述してありますので省略しますが、数十年前の医療界を舞台にした作品でありながら、下巻で描かれる主人公の医師としての葛藤は、現代にも通ずるものがあります。

 

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