医師がスポット勤務しやすい診療科の要件を3つ挙げてみる

大学病院に勤務している場合には、低すぎる収入を補うために、半日だけとか、1日だけといった非常勤の勤務を行う場合がよくあります。

また小さいお子さんがいる女医さんなどは、当直や時間外労働が前提となっている常勤医として働くのが難しいですから、アルバイト勤務・スポット勤務をする場合もあるでしょう。

スポット勤務をしやすい診療科と言うのは、ある程度限られています。

ここではアルバイト勤務に有利な診療科、そうでない診療科について考えていきます。

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2018年2月20日

求人数が多い

まずスポット勤務をする上で必要なのが、絶対的な求人数の多さです。

アルバイトをするにも、需要がなければできませんからね。

絶対的なマーケットが大きく、かつ半日だけの外来、といった勤務が可能な内科系の診療科は王道ですね。

消化器内科の上部消化管内視鏡のバイトなどは、内科の中でも専門性が要求される仕事であり、半日だけでも十分完結する仕事ですから、内視鏡を行うスポット勤務の求人は多いですね。

放射線科や病理診断科などは絶対的なマーケットが小さく、医師もたいていは医局から派遣されていますから、スポット勤務で募集される求人というのもかなり数に限りがあると言えるでしょう。

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2018年2月6日

診療科そのものの業務内容がスポット勤務に向いている

求人数の絶対的な数の他にも、診療科そのものの業務内容も大きく影響していると思われます。

業務内容だけで考えれば、病棟患者を見る必要のない麻酔科や皮膚科、眼科、放射線診断科、病理診断科などはスポット勤務に最適な診療科と言えるでしょう。

求人数の多さでは放射線診断科などは大した事ありません。

しかし自宅にいながら画像診断を行える遠隔画像診断は、時間と場所を選びません。

小さい子供を持つ女医さんが、自宅のパソコンモニターに表示されるCTやMRI画像を読影できる点においては、非常にアルバイトしやすい診療科ですね。

また病理診断科においても、直接患者さんを診察する必要はありませんから、病院とは全く別の検査センターなどで診断が行われている場合もあります。

中小の病院なんかでは、常勤の病理診断医を確保することが難しいゆえ、外注している病院も結構ありますね。

一方で外科系の診療科では、術前精査、術後管理、手術における医師同士のコミュニケーションなどを考えると、1日だけアルバイトでやってきて、患者さんの診療に関わるのは難しそうです。

ですから「急募:術者募集!」なんていう求人広告はほとんどないわけです。

医局との関連があまり強くない

また、診療科の傾向として、医局との関連が強いかどうかというのも、スポット勤務に影響してくるでしょう。

上にも書きましたが、マイナー科で開業がしにくい傾向のある放射線科や病理診断科の場合は、比較的医局との関連が強い診療科といえます。

したがって関連病院のポストなどもほとんどは医局派遣の医師によって占められています。

ある程度規模の大きな病院に限限ると、アルバイト勤務・スポット勤務の医師が入り込む余地はあまりないと言っていいでしょう。

一方で内科系の診療科や麻酔科等は、比較的医局との関連が薄い診療科といってよいでしょうね。

内科医の絶対数は多いですから、それに比例して医局に所属せずして勤務している先生は数多くおられるでしょう。

また麻酔科の場合には、フリーランスの方が稼げるというような話もあり、医局を離れる先生方は多くおられます。

したがって、これらの診療科は医局との関連があまり強くない診療科といってよいかとおもいます。

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2018年1月26日

まとめ

雇用・勤務形態の流動性に関して、やはり診療科ごとによっても大きく異なっている様相があります。

本当は研修医時代に将来の専門とする診療科を選択するにあたって、そのような多様な働き方ができる診療科を選んでおきたいものです。

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2018年1月6日
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