USMLE step1を勉強する中でつまづいた問題

問題1

理論が浮かばなかった問題です。

A 54 year old male comes to physician’s office complaining of daytime sleepiness and lack of energy. His wife mentions that he snores loudly and sometimes stops breathing while sleeping.  The patient is at increase risk of developing which of the following?

A: bronchial asthma
B: hypertension
C: bronchiectasis
D: hypertrophic cardiomyopathy
E: laryngeal carcinoma

なかなか難しい問題です。

私の思考過程

いびき (snore) からは気道が閉塞している事、日中の眠気や活力がないのは就寝中の無呼吸に由来している。

などということから、テーマが睡眠時無呼吸症候群( sleep apnea syndrome、SAS)であることは容易に分かります。ただしSASがリスクファクターとなる病態となると途端に難しくなりました。

SASには中枢性、閉塞性、混合性(中枢性+閉塞性)の3パターンありますが、問題文からはどのパターンであるかの推測は難しいです。呼吸中枢が障害されているエピソードがないので、閉塞性だと無理矢理考える事も出来ますが。

閉塞性のSASと聞けば肥満、だから高血圧と類推することもできますが、これは理論的ではないですね。と迷いつつ私はBを選びました。

解答

SASの病態をもっと深く考えるには、肺に思いを馳せる必要があるようです。

SASでは肺胞換気の低下が血中CO2↑、O2↓をきたし、これらの生理的変化が全身血管と肺血管の収縮を引き起こす。肺高血圧症を来たし、右心不全となる、というのが循環に与える影響のようです。このような病態でSAS患者の50%以上が全身性の高血圧を来すようです。

肺においては換気が低下している部位の肺血管を収縮させて、V/Q mismatch を少なくしようとする機構 (hypoxia-induced pulmonary vasoconstriction) がありますが、この反応の詳細な機序は分かっていないようです。

ということで正解はB、正答率は53%らしいです。SASから肺に思いを馳せるのは、本番では無理ですねたぶん

問題2

 

A 70-year-old male presents to your office complaining of muscle rigidity. He was diagnosed with parkinson disease 5 years ago and takes levodopa/carbidopa. His initial response to this medication allowed him to keep doing all of his usual activities. Recently he has experienced severe restriction in his movements, sometimes “freezing up”. He also admits to episodes when he “flies” with no rigidity at all, but these episodes happen once in a while and last for only several hours. He requests relief because he feels that he can still “do so much” with his life. In discussing the problem with the patient, which of the following should be emphasized?

A: drug response is unpredictable
B: enhanced drug metabolism is the cause
C: drug holidays are helpful
D: stopping carbidopa is the best management
E: the problem is temporary and will resolve spontaneously

解答

levodopaの服用時間に関係なく、予測できないパーキンソン症状の変化が現れている状態を表します。突然、動きが良くなったり(通常、ジスキネジアを伴う)、急に症状が再発して動きが悪くなったりすることを繰り返します。(ノバルティスファーマより)

ということで、この問題文はon-off現象のことを書いているわけですが、それはどのような性質を持っているか?ということを問うているわけですね。

on-off現象は1、用量に非依存的、2、予期できないという性質がありますので、正解はAになるそうです。なかなか難しいものです。

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USMLE コミュ二ティサイト

Prep for USMLE

Prep for USMLE

米国の受験者が集うコミュニティです。

トピックのひとつにExam Scores Threadというのがあります。これはすでに結果の出た受験者が自分の体験を書いていくスレッドなのですが、それを読んでいると

1、受験準備をする前からあり得ない得点を取っているやつがいる

2、Kaplan Q bank よりは USMLE WORLDの方が評価が高そう

3、Kaplan lecture notes というStep1対策のテキストが人気

みたいなことも分かります。

USMLE WORLD forum

http://www.usmleworld.com/forum/topics.aspx?ForumID=1

こちらはUSMLE WORLDが開設しているForumです。

http://www.usmleforum.com/forum/index.php?forum=1

こちらはUSMLE Forum. comにあるForumです。

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USMLE step1の模試

NBMEの模試

実際の試験に近い点数が出ると言われているのがNBMEのself-assenssmentです。
本試験を作成する機関が模試を作っていることを考えると、当然かもしれません。

模試1回分は45$で、全部で200問、解答解説はありません。第6回分、7回分の模試は誤答が確認できるようですが、やはり解説はありません。

少々お高いので、offlineで受けるのも選択肢のひとつです。問題と選択肢、受験者が作成した解説などが無料で公開されていることもあるようです。

解答解説はありませんが、一部の問題はprep 4 USMLEなどで議論されているので、参考にすると良いかもしれません。

USMLE WORLD Self assessment

USMLE WORLD Q bankを解いている受験者用のself assessmentです。2回分で30$くらいだったような気がします。

本番よりも高い点数が出る傾向があるようなので、参考程度にとどめておく方が良いかもしれません。

NBMEの模試を受けました。

NBME模試は50問×4 sectionの200問からなります。各sectionの制限時間は63minくらいです。早足で見直しもせずどんどん進んだので、3時間くらいで終わりました。

全体的な問題のレベルはUSMLE WORLDやKaplan Q bankに比較すると1〜2段階くらいやさしく、問題文が短いのも印象的でした。組織、生化、生理など基礎医学分野では取り組んだことのない内容も問われたので、ここらあたりはかなり難しかったです。

分野ごとの得点のも日本人らしいというか。Behavioral Science、Pharma、解剖系はおおむね落第点。たしかに問題集を解いていても芳しくない分野ばかり。

ちなみにこの模試、解答解説がないんですよね。困った。

NBME模試2回目

だいぶブレがありますが、3digitでは212と出ました。

NBME模試3回目

3 digitで216でした。

ここ3週間くらいあまり勉強できなかったのですが、それでも得点が伸びてる事を
考えると、まあよしとしましょう。

良かったなぁと思う事は、全分野とも安定している事。医学部の入試もそうですけど、苦手分野があると得点伸びませんからね。

できなかった問題は知識の有無で決まる印象でした。考えても絶対分からない問題とか。あとは英単語ですかね。問題文中のキーワードがわからないとどうしようもない。

USMLE WORLD – self-assessment

USMLE WORLDのself-assessment をやりました。

このアセスメントは本番より高い点数が出るらしく、いまいち信用できないのですが、3digitで230、2digitでは96のようです。

percentile 72%で2digitが96なので、やはり99の壁は高いですね。

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USMLE step1の問題一例

A man living in southern Japan contracts HTLV-1 infection through sexual contract. 25 years later he develops generalized lymphadenopathy with hepatosplenomegaly, a skin rash, hypercalcemia, and an elevated white blood count. This man has most likely developed which of the following?

A. AIDS
B. Autoimmunity
C. Delayed hepersensitivity reaction
D. Leukemia
E. Recurrent infection

日本の医学部で教育を受けた人間なら、かなり身近な疾患だと思われます。大学の講義で何回もこの話題について聴いたし、試験でも答えた記憶があります。そう考えてみると、日本人なら最初の一行くらいで答えが分かってしまいそうな気がします。

では逆に、Sickle cell diseaseとかRocky Mountain spotted feverについて学んだかと考えてみると、大学の講義ではほとんどやってません。血液内科で実習してもSickle cell の人はまず診ないだろうし、地域ごとの罹患率の差で学ぶべき医学内容が変わるなんて、やはり医学というのは臨床に根ざしたものなんだと思いました。

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USMLE step1で高得点をとるために必要なこと

では実際に勉強を始めるとして何から始めればよいのか。

USMLE step1で高得点をとる方法

Step1で高得点を目指す絶対条件として、いかに多くの問題を解くか、ということが重要になります。

この問題たちは、大学受験と同様に問題集としてオンラインや本として販売されています。その中でも最もとっつきやすいのが First Aid Q&A for the USMLE STEP1です。

各分野ごとに約50問ずつ問題が掲載されていて、step1の全体を俯瞰するには適当だと思います。いきなり突っ走ってもいいことはないので、とりあえずこの本から始めてみることをおすすめします。

教科書は英語?日本語?

Step1の試験では、46問を60minで解かなくてはなりません。最初のうちは結構ハードですが、問題をやり込むにつれて自然と早く読めるようになるので、わざわざ英語の教科書を読む必要も無いかと思います。

USMLE自体は米国の試験なので、やはり試験対策本も原著は英語です。箇条書きスタイルの薄い教科書なら、原著を読むのも、日本語訳を読むのも効率はほとんど変わらない気がします。

ただ段落単位を読むということになると圧倒的に日本語の方が効率が良いので、日本語で学んで英語で確認する、という教科書の使い方が一番良いように思います。

試験勉強は短期間に集中した方が良い

これはあくまで個人的な意見なのですが、Step1を受験すると決めたら集中して徹底的に勉強した方が高得点につながる気がします。つまり5割の力で8ヶ月勉強するよりは、8割の力で5ヶ月勉強した方が最終的な得点が上がるような気がするのです。

私自身4回生の中頃から、だらだらと(1日10問とか20問とかのペースで)First Aidを使って勉強していました。4回生だとCBTとかOSCEとか旅行だとか課外活動だとかいろいろありまして、なかなかたっぷり時間をとって勉強できません。

学習のサイクルが途切れ途切れになってしまうと、以前やった問題と今やっている問題の知識がうまくリンクされてこないので、少しやっては忘れ、その繰り返しになっているような気がしていました。

もう少し説得力のある事を書きますと、Kaplan Q bank、USMLE WORLDなどのオンライン問題集があります。これらはどちらも2000問弱で、払った金額に比例して一定期間だけ問題にアクセスできます。当然これらの問題集を解く場合は短い時間で多くの問題を解く方が金銭的な負担が少なくて済みます。

ゆえに、時間的に十分余裕ができてから勉強を始める事をおすすめします。

CBTが終わったあたりで受験するのが一番現実的

当たり前ですが、国家試験対策が一通り終わり、知識量が6年間で最高量になっている時、つまりは6回生の終わりに受験するのが最も高得点が狙える受験時でしょう。

国試とstep1を同列で語れるくらいstep1に熱の入っている方なら話は別ですが、多くの人は国試の方が重要なので、6回生の終わりの方に受験というのはあまり現実的ではありません。

それをふまえて勉強を開始する一番いい時期というのは、臨床に関する講義が一通り終わってから、だと思います。 そもそもstep1自体、病院実習に入る前に受ける資格試験なので、コンセプトは日本のCBTとほぼ同じですからね。

CBTの知識がstep1にどれほど役立つかというと、私の場合はほとんど役に立ちませんでした。

私の場合step1をかじる→できない→4回生の終盤にさしかかる→CBTの学習→step1の勉強を本格的に始める

という流れで進みましたが、実感としてCBTの勉強がSTEP1に役立ったということはなかった気がします。

5回生になると多くの大学では病院実習が始まりますが、私の大学の場合は非常に緩いのでstep1の得点率upにはあまり貢献してくれていないように思いました。

というわけで、CBTや病院実習に期待せずコツコツ進めるのが良いと思われます。

学習計画の一案

ひとつの案です。ベースにある知識によってやり方は変わりますが、CBTを終えた新5回生を想定します。

First Aid Q & A (1000問:2ヶ月)

BRS physiologyの問題など、分野別の問題:1ヶ月

USMLE WORLD Q Bank (2200問、2周):4ヶ月

この流れが一番効率よく知識を習得できるような気がします。

First Aidをやるとある程度自分の弱点が分かると思うので(私の場合は解剖と行動科学、薬理など)、弱点を克服する意味でBRSなど各教科書の章末にある問題を解いていけばよいでしょう。もちろん”Pathology Question Bank Powered by USMLE Consult”などを解いても良いと思います。

最後にはやはりUSMLE WORLDをやりましょう。現在のところ各Forumを見ていても、オンライン問題集としてはWORLDが一押しのようです。知識を完全に自分のものにするためにも、正解した問題も含めて2周はしたいものです。

これで7ヶ月くらいの予定ですが、まだ時間がある場合にはKaplan Q Bankなどを解けば良いでしょう。

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