京都で行われる医学系の学会は、実は結構多いのです。
見所もたくさんあったりして、観光気分で参加できると思いきや、学会が秋に開催されてしまうといろいろとやっかいなのです。
そんな秋に行われる京都の学会が面倒な理由について、いくつかご紹介しましょう。
コンテンツ
学会地としての京都の概況
京都には京都大学と京都府立医科大学の2つの大学があります。
特に京都大学は西日本の最高学府ですから、どの分野でも教授の業績はピカイチで、各専門分野、学会で発言権をもっていることは多いですね。
学会に参加する人間としても、京都は歴史ある街ですし見所もたくさんあります。学会ついでに観光するには日本でも有数の良い都市です。
加えて東京からでも福岡からでも新幹線で1本で到着可能ですから、アクセス面でも非常に優れています。
以上のような状況を総合すると、京都の都市規模を考えると京都市内で開催される学会の数は多いといえるでしょう。
しかし、京都での学会は良いことばかりではありません。
京都はホテルが取りにくい都市である
京都はもともと観光都市ですから、ホテルの数は十分用意されているのです。
しかし最近では外国人観光客の増加に伴い、日本全体としてホテルの稼働率は上昇傾向です。
京都市観光協会が2月28日発表した平成29年1年間の京都市内の主要ホテルの客室稼働率は、前年比0・1ポイント下落の88・8%となったが高水準を維持した。
宿泊客に占めるインバウンド(訪日外国人客)の割合は同3・2ポイント上昇の40・5%で、初めて4割の大台を超え、26年の調査開始以来、3年連続で過去最高を更新した。
このような状況ですから、京都で学会があるからといって宿を予約するのは簡単ではありません。
また学会はたいてい週末にかけて行われますから、予約はなお一層難しくなります。
このような状況にも関わらず、秋に行われる京都の学会となると、もう宿の確保はほぼ不可能なのです。
秋の京都はホテルが取れない
秋の京都は観光客が多いものです。
年間を通してただでさえ観光客が多い京都において、秋は紅葉のシーズンです。
紅葉の前後に行われる学会では、ホテルを確保するのは非常に難しくなっています。
演題が通ってそろそろホテルの予約をするか、、と思い立っても、京都市内は満室で予約ができないか、空室があってもスイートルームにしか空きがないことが多々あります。
スイートルームには現実的に宿泊できない
したがって京都市内に仮に宿を確保できたとしても、非常に高い宿泊費を支払わなければなりません。
病院や大学から支給される宿泊費は、実費で支給されることもありますが、あらかじめ上限が設定されており、上限を超えた分に関しては自腹で出費しなければならない場合がほとんどです。
したがって、学会参加のために京都市内のホテルのスイートに宿泊という選択肢は残されていません。
政府のPRや東京オリンピックに向けて外国人観光客はどんどん増えており、そのことがホテル不足に一層の拍車をかけているような状況です。
外国人にしてみれば、日本の中で1番有名な観光地は東京か京都ぐらいなもんです。ですから京都に人が集まってしまうのは仕方ないことなのかもしれません。
まさに秋の京都はおそるべしです。
やむなく大阪や滋賀にホテルを確保することもある
このようなホテル不足を背景にして、秋の京都の学会ではとんでもないことが起こります。
あまりにも京都市内のホテルが空いていないがために、滋賀や大阪のホテルを予約するということが起こるのです。
特に京都で行われる学会といえば京都国際会館は有名ですが、主要駅からはいずれも乗り換えが必要です。
このように京都で行われる学会は、京都駅の近くではなく地下鉄駅で何駅か離れたところで行われることが多いのです。
大阪や滋賀など宿泊場所によっては、ホテルから学会会場に行くまでに、1時間以上かけなければならない事態も起こり得ます。
まさに秋の京都学会は参加者泣かせといってもよいでしょう。
秋の京都学会への対策。もうずっと前からホテルを予約するしかない
このような秋の京都のホテル事情に対抗する手段としては、もうずっと前からホテルを予約するしかありません。
自分の演題が通過したか学会に参加すると決まった瞬間に、宿を確保しなければ悲惨な目にあうことになります。
コメントを残す