試験、試験、試験…医者になるためにはいくつもの試験をpasしなければなりません。
それに医者になってからも、いくつかの試験を受験しなければなりません。
医者になってからの試験で最大のヤマとなるのは、やはり専門医試験でしょうね。
これは専門医資格を有するために必要な試験なのです。
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専門医試験ってなんだ?
医者になってから大一番となる試験が、専門医試験であると思います。
専門医試験とは、その領域の専門家であるということを証明する肩書きのようなものです。
専門医試験はそれぞれの診療科ごとに受験資格や合格基準が定められていて、合格率は決して低くはありません。
どの診療科でもおおよそ8-9割くらいだと思います。
この試験は東京や大阪などの大都市で行われ、筆記試験はもちろん、実技や面接試験などが含まれる場合もあります。
専門医試験の存在自体は、ある程度その診療科で修業を積んだ者に与えられる肩書きと考えたほうが、間違いないかもしれません。
専門医試験を受験するためはこつこつ頑張る必要がある
専門医試験を受験するためには、 初期研修の2年間を終えて、それぞれの診療科に進んで大体4年から6年ぐらいの経験を積む必要があります。
専門医試験に合格して初めて○○科専門医というような肩書きがつくことになります。
いわば「自分はこの領域の一人前の医師だぞ」としてはっきり宣言できる肩書きのようなものでしょうか。
この専門医試験の受験要件は結構厳格で、学会が認定したある程度規模の大きい病院で勤務していたことの証明が必要です。
昔はこの証明もうやむやにすることができたらしいのですが、今はそう簡単ではありません。
そのほか症例レポートの提出とか、経験症例数の提出なんかもありますが、この辺りもいまでは厳格になっています。
したがって、曲がりなりにもある程度真面目に働かなければ専門医は取得できないわけですね。
関東の某医科大学の精神科では、精神保健指定医の資格に関して不正なレポートを提出していた、とのことでペナルティが課せられたそうですが、氷山の一角といったところでしょうか。
専門医試験に合格しても日常は変化しない
さて専門試験を合格して何が変わるかというと、身の回りのことは大きく変わりはありません。
専門医の資格があることで一部保険点数が上がる行為もあるようですが、ほとんどの場合は診療報酬上は変わりありません。
ですから「専門医手当」のように給与に上乗せされることもありません。
ただし、医師を募集している病院の中には「専門医募集」と銘打っているところもありますから、それらの病院には就職しやすくなるでしょう。
何れにしても専門医資格は医者人生を一変させてくれるほどの効力はなさそうです。
結局のところ専門医の有無は大切なのか?
普通に病院で働いている限りにおいて専門医を持っているのは、最低限度の臨床レベルを持っているための必要条件、といえるかもしれません。
しかし専門医資格を持っているからといって、決して臨床能力が担保されているわけではありません。
研究ばかりやっているお偉い医師の中には、トンデモな診療をしている方もいます。そして彼らも専門医資格を有しています。
専門医があるからといって、臨床的に優れているとは口が裂けても言えないでしょうね。
ただし逆に普通の医者が普通に勤務医をしていれば、なんらかの診療科の専門医を取得するはず。
ですからいい年して専門医資格を持っていない医師は何か事情があると考えた方が良さそうです。
人格や性格は評価されない
また、専門医資格を有しているからといって、人格的に問題ないとか、性格が穏やかであるということを示すものではありません。
専門医として最低限度の臨床能力を備えている一方で、患者に暴言を撒き散らし性格的には最悪と考えて良い医者もたくさんいるでしょう。
つまるところ専門医資格ある医者=臨床能力に優れる医者、良い医者とは必ずしも断言できないのがつらいところです。
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