細菌学、微生物学も医学部の基礎講義では重要な分野ですね。
ただし、微生物学の講義のウェイトというのは、解剖学や組織学に比べると、どうしても少なくなってしまうものと思います。
ちょうどいいボリュームの医学書は少なく、医学書選びにしても、迷ってしまうのです。
★★☆ 標準微生物学
臨床医学の分野で有名な標準シリーズです。微生物学の分野は頻繁に改訂されており、一番新しい版では13版まで出版されています。
標準シリーズの詳しい説明は下記にあります。
★★☆ ブラック微生物学
900ページにおよぶ分厚い医学書です。
コラムがあったり、イラストがあったり、電子顕微鏡写真があったりと、総合的な微生物学書の位置付けです。標準シリーズが600ページ程度ですから、それよりも詳しくなっています。
辞書的な教科書、という点ではファーストチョイスになると思われます。。ただし講義と並行して使うにも、少し分厚すぎる印象はあります。
どちらかというと、微生物学や細菌学の研究に携わる、研究者が使う教科書であって、医学生にしては少しオーバーワークかもしれません。
★★☆ イラストレイテッド微生物学
通読するにはこれくらいの分量が良いと思われます。
ただし、イラストレイテッドシリーズに共通する事象なのか、訳がやや読みにくいという難点があります。
原著では”Lippincott’s Illustrated Reviews: Microbiology”というタイトルで出版されています。
★★☆ すぐわかる微生物学
基本的にはUSMLE step1対策にかかれた細菌学の試験対策本の訳本ですね。
この本は微生物学の内容を暗記しやすような内容になっているのはもちろんのこと、要点を絞る事によって前提とする知識を持たずして通読できる体裁になっています。
講義と平行して読み進めるには内容量が少ないでしょう。独特な体裁、言い回しなので、好みが分かれてしまうかもしれません。
原著は”Clinical Microbiology Made Ridiculously Simple Edition,4 (Medmaster Ridiculously Simple) “というタイトルで出版されています。
ただし最終出版から10年以上経過しており、購入するにはやや勇気がいります。
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