有名な本に、世界がもし100人の村だったら、というのがありますね。
これは世界人口を100人に圧縮した場合に、どのような統計になるかということをわかりやすく説明している、興味深い本です。
ちなみに日本がもし100人の村だったら、医者の数は0.2人だそうです。
つまり500人に1人は医者なわけですね。
では日本=100人の医者だったら、ということで、医者の中の統計を考えてみたいと思います。
なお統計情報は2016年の厚生労働省の調査から引用しております。
日本がもし100人の医者だったら
男性の医者は79人、女性は21人です。
20歳代の医者は9人です。30代、40代、50代はだいたい22人くらいです。
60代の先生は16人、70代以上の先生は9人です。
働き方別
病院や法人の代表者は1人です。
彼らはたぶんすごいお金持ちです。〇〇病院の理事長なんて言ったら、大抵大金持ちですからね。
病院で働いている勤務医は44人です。
大学病院で働いている医師の合計17人です。
このうち教員は9人、勤務医(=医員)は7人、大学院生は2人です。
医者全体の2%が大学院生とするならば、大学院生は結構いますね。
診療所に勤務しているのは32人です。いわゆるクリニック、医院でしょうか。
このうち開設者は22人、勤務者は10人です。
こう考えると開業医が全体の20%とのことですから、開業医の先生もそこそこ多いですね。
介護老人保健施設の従事者は1人です。
医療施設や、介護老人保健施設以外の従事者は3人です。
行政機関に勤務しているとか、基礎医学の研究者、産業医は1人いるかいないか、くらいです。
かなりレアですね。
そのほかの従事者は1人です。無職の人が1人いるかいないかです。(0.5人)
診療科別
今度は診療科別の人数をみていきましょう。
なお医師の自己申告なので、一部実態を反映していない部分はあるかもしれません。
- 内科の医師:20人
- 呼吸器内科:2人、
- 循環器内科:4人
- 消化器内科:5人
- 腎臓内科:2人
- 神経内科:1人
- 糖尿病内科:1人
- 血液内科:1人
- 皮膚科:3人
- アレルギー・リウマチ科:1人
- 小児科:6人
- 精神科:5人
- 外科:5人
- 呼吸器外科:1人
- 心臓血管外科:1人
- 乳腺外科:1人
- 消化器外科:2人
- 泌尿器科:2人
- 脳神経外科:2人
- 整形外科:7人
- 形成外科:1人
- 眼科:4人
- 耳鼻科:3人
- 産婦人科:4人
- 放射線科:2人
- 麻酔科:3人
- 病理診断科:1人
- 研修医:6人
診療科別の人数を考えると結構分散しています。
こんな感じの総合病院があっても全く不思議ではありません。
この100人で病院をつくれば、全部の診療科が適度に揃った、結構良い病院ができそうですね。
ただ、外科系の診療科の数に比べるとちょっと麻酔科の医師の数が少ないので、外科医は手術したくてもできない状況になってしまうかもしれません。。
これはまさに今の医療現場と同じような状況ですね。
日本の医師養成の現場においては、医者は好きな診療科を選択できますから、診療科に偏りがでそうなものですが、そこそこ良いバランスになっています。
まとめ
厚生労働省のデータから、日本を100人の村と考えてみました。
結構実情を反映しているような感じになっていますね。
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