病院内における男性医師のセクハラは決して少なくありません。
というより「やりすぎだろ〜」と思えるハラスメントを看護師や女医にしている医師を多くみかけます。
どうして、高い倫理観を持つべきはずの男性医師がセクハラをしてしまうのでしょうか。
男性医師の女性医師や看護師に対するセクハラ、その理由について考えます。
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セクハラのターゲットは女性医師や看護師であることが多い
男性医師が行うセクハラとなると、その対象は同僚である女性医師や近しい距離にいる女性看護師になるかと思います。
女性医師、看護師のいずれにも当てはまることですが、自分よりも年齢の下の女性に行われることが多いかと思います。
具体的なセクハラの例
女性職員に対するセクハラは多種多様です。
未婚の女性医師、看護師に対して「早く結婚しろよ」とか「子供を産んだ方がいいよ」なんていう発言はよくあります。
ただしこれらの発言をセクハラと捕らえられてしまっては、なかなかやりづらい部分はあるかと思いますが・・・・。
仲の良い同性同士では、少々トゲがあったとしても何気なく交わされる会話ですから、これらの発言をセクハラとするかについては、賛否両論あるかもしれません。
しかし、明らかなアウトなセクハラ発言もあります。
悪質なセクハラ発言になると、親しい看護師や女性医師に対して「胸が小さい」とか「足が太い」などといった直截的な表現になってきます。
結構誠実そうに見える男性医師が、研修医の女医さんに対して「いい髪のにおいするね」なんていう発言をした上司もいました。
また患者の治療方針を相談している女性医師に向けて、女性の手に自分の手を添えたりなんていう医師もいました。
直截的にお尻や胸を触るとか、セクハラは見たことがありませんが、隠れてひどいをことをやっている医師がいるのは否定できないことでしょう。
女性の反応は雰囲気を壊さないように穏やかである。
上記のようなセクハラを受けた女性の反応は、概して穏やかです。
これはセクハラ発言・行為をする側の男性医師は、女性医師にとっては先輩医師であったり、看護師にとっても指示を受けるべき中堅〜ベテランの医師であったりします。
したがってセクハラ発言や行為を表立って批判することはなかなか難しく、病院内部で問題になることはほとんどありません。
セクハラをされた女性側としても、笑ってやり過ごすしかないのが現実的な対応になってしまうのかもしれません。
これまで私が医者生活の中で聞いた一番ひどいセクハラ発言は、男性医師から女性研修医に向けられた「お前は本当に胸ないな〜」という病棟での発言でした。
その当時は「すごい事言うな〜」程度にしか思っていませんでしが、今考えてみるとおそろしいようなセクハラ発言ですね。
しかしながら夜遅く残業したり、検査室で二人きりになった際にひっそりと行われた、表に出てこないセクハラ発言・行為は本当はいくらでも隠れているでしょうね。
なぜ男性医師はセクハラをするのか。意識が低い
男性医師はどうして女性にセクハラをしてしまうのでしょうか。
これはひとえにセクハラに対する意識が低い、と言わざるを得ないでしょう。
上にも書いたように、女性患者さんを診察する際には、後々のトラブルにならないよう細心の注意を払います。
特に胸部を診察したり下腹部を診察したりなど、女性に服を脱いでもらう必要がある場合などは、女性看護師を同席させることが必須です。
しかしながら、同僚の女性職員に対する対応となってしまうと、自分がセクハラをしているという意識が急激に薄れてしまうものなのでしょうか。
女性に触れる、ことに関してはセクハラという意識があったとしても、容姿のこと、結婚や出産について話すことがセクハラにあたるんだ、と認識している医師は少ないかもしれません。
これはセクハラをする男性医師自身の意識が低いということもありますし、セクハラに関する知識が不足している背景もあるかと思います。
病院の中ではセクハラに関する勉強会や講演はほぼ皆無であり、どこまではOK、どこからがセクハラであるかを確実に答えられる男性医師はいないでしょう。
女性医師、看護師にとっても自らが受けた発言、行為がセクハラかどうかを考える知識がないので、黙って見過ごしてしまうしかないのかもしれません。
病院職員の間におけるセクハラを少しでも減らしていくためには、男性医師、女性職員に対する研修会等が必要なのかもしれません。
患者に行われることはない
さて、これらのセクハラ行為が患者さんに行われることはまずありません。
女性患者に対して性的な嫌がらせが判明した場合には、医師個人、被害者個人の問題だけではなく病院全体の問題となります。
女性患者の中には男性医師の診察に過剰に反応する方もいますから、女性患者を診察する際には、女性看護師を同席させるなどの配慮が必要です。
仮にセクハラが立証されるのならば、それなりの処分を受けなければならいでしょうし、場合によっては刑事事件に発展してしまう可能性もあるでしょう。
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