2018年現在、病気が見えるシリーズは耳鼻科分野が出版されていないようです。
耳鼻科はマイナー診療科のためか、眼科と同様にこれといった教科書がないのが実情です。標準シリーズも1997年を最後に改訂されていないようです。。。
なかなか教科書選びが難しいのが、耳鼻科領域の実情でしょうか。
★★☆ 耳鼻咽喉科・頭頸部外科レジデントマニュアル
学生時代から研修医まで一貫して病棟実習に連れて行くとなると、レジデントマニュアルが一番最適かもしれません。
しかしながら、学内試験や国家試験の学習に使うにはややまとまり過ぎている印象もあり、もう一冊くらいは辞書的な教科書を持っておく必要がありそうです。
★★☆ STEP耳鼻科
医学部の講義、病棟実習等を考えた際には、消去法でSTEPシリーズがベストな選択かと思います。
★★☆ 新耳鼻咽喉科学
764ページの教科書であり、耳鼻咽喉学を学ぶにおいていまのところ最も標準的な和書といえるでしょう。耳鼻科医もこの本を推薦していたが、やや文量が多いですね。
臨床講義で耳鼻咽喉学に当てられる時間は決して多くないので、やる気がありこの分野に進もうと考えている学生以外は不要なのが正直なところです。
病棟実習や国家試験対策となると、明らかに範囲を超えた高度な内容が記載されており、持て余すことは必須でしょう。
★☆☆ 耳鼻咽喉科・頭頸部外科研修ノート
診断と治療社が出版している研修ノートのひとつです。
耳鼻咽喉科には学生のための良書が少ない中、良書の候補の1つとなり得るのがこの研修ノートでしょうか。
本書はコンパクトサイズでありながら、箇条書きではなく文章スタイルで書かれているます。位置づけとしては標準シリーズの内容をやや減らし、よりコンパクトにまとめたものといったところでしょうか。
研修医向けだけあって検査、治療の項目は充実しており、各疾患には最低限の画像やイラストが掲載されています。
また研修医向けでありながら、耳鼻咽喉科領域の解剖が説明されているのもうれしいところですね。本書は臨床実習はもちろん、講義と平行しても使える教科書であると思います。
★☆☆ イラスト耳鼻咽喉科
見開き2ページの左側に要点の解説、右側はイラストになっておりタイトル通りイラストが豊富になています。要点がコンパクトにまとまっており、耳鼻科分野をレビューするにはまずまず使える教科書でしょうか。
ただし内容量は少なくなっており、講義や実習と並行して使うにはやや物足りない印象です。
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