研修医が東京の病院で働くことのメリット

研修医の皆さんには、ぜひ東京の病院で働くことをお勧めします。

これは、私自身の経験や、地方病院で働いている先生から、東京のど真ん中で働いている先生までの情報を総合したものです。

東京の方が多様な働き方ができる

東京の方が、自由度が高く、多様な働き方が可能です。

2018年現在、全国には医学部が80校近く存在し、東京にはそのうち13校が存在しています。全医学部の15-16%くらいですから、東京の人口比率よりもちょっと多いくらいですね。

東京では医局に入って関連病院を転々とすることも可能ですし、自ら就職先を探して勤務することも可能です。

また東京都では、東京医師アカデミーとよばれる独自の研修システムを採用しており、医局に入らずとも公立病院で専門医研修が行えるような制度が存在しています。

ですから東京では、いろんな大学から医局を選ぶことができ、また専門医研修も必ずしも医局に入らなくても可能というわけです。

求人数が多い

東京で働くとということのメリットに、求人数が多いという事実があります。

当然東京の方が人口も多く、病院の数も多いですから、必然的に求人数は多くなりますね。

医局を辞めた場合の再就職とか、家庭の事情で時短勤務をしなければならない場合などは、求人数が多い方が自分にあった条件の勤務先を探し出すことができるでしょう。

また女性医師が妊娠出産を経験する場合には、フルタイムで働くことが難しくなるので、非常勤と言う勤務形態をとることが多くなるかと思います。

特に医局に所属しないでフレキシブルな勤務形態を探す上では、当然病院の絶対数が多い東京の方が多様な働き方を選択することができます。

勤務医以外の求人が多い

産業医、生命保険会社で勤務する保険医の求人と言う点においても、東京の方が有利です。

大抵の保険会社は、東京、大阪、名古屋などの大都市での勤務を前提としています。また産業医として働くにあたっても、事業所の数が多い東京の方が圧倒的に有利でしょう。

転居のリスクが少ない

東京の方が、地方都市と比べて人口密度が高いのは当然のことです。

そして病院の数と言うのは、人口に比例して増えていきますから、当然人口の多いところの方が、病院は密集して立地しています。

この事実は、医局派遣による病院異動の際に重要になってきます。

地方都市であれば、病院と病院の距離は遠いことが多いので、病院を異動するとなれば、引っ越しは必然になることがあります。

病院を変わるごとに引っ越ししなければならないと言うのは、非常に辛いです。また家族がいれば、妻や子どもなどに負担をかけることにもなってしまいます。

一方で東京に立地している病院は、病院ごとの距離が離れていないことも多いかと思います。また交通網が発達しているので、通勤に便利という面もあります。

ですから、病院異動に伴って引っ越しをするリスクと言うのを減らすことができます。

医者夫婦の場合

医者夫婦であるならば、これはさらに重要です。

病院異動に伴って、どちらかが単身赴任しなければならないとか、別々に暮らすなければならない、と言うようなリスクを最小限に抑えることができます。

したがって異動に伴う転居のリスクを抑えると言う点では、東京の大学医局に所属する場合の方がベターでしょう。

さいごに

研修医を終えた時点では、特定の大学病院の医局に入ってずっと働き続けるということを考えることもあるかと思います。

「私は地方大学の医局で一生生きていくわ!」なんて考えている先生もいるかもしれません。

ただし人生と言うのは不確定要素が多く、何が起こるかわかりません。そのような不確定性を考えるとき、多様な働き方が準備されている東京の方が、有利ではないかと思います。

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医学部生・研修医が診療科を選択するときに考えるべきこと

研修医の2年間が終了してはじめて、それぞれの専門性のある診療科を選択することになります。

専門とすべき診療科については、迷う迷うものです。

自らの興味や適正を考えて診療科を選択すべきである

多くの研修医は、自らの興味や適性について考えたうえで、診療科を選択していくことになります。手術が好きであれば外科、そうでなければ内科といったような具合でしょうか。

手技は好きだけれども、手術はちょっと、、、という場合は、比較的内科の中でも手技が多い消化器内科や循環器内科などが候補に上がるかと思います。

これらは病棟実習や、研修でローテーションした診療科の雰囲気をみて、決めていくことが大切です。

QOLも大切な基準になり得る

またどれぐらい、休日があるか、というのも非常に大事になってきます。

つまりは仕事の大変さですね。

特に女性の場合は結婚・妊娠・出産と言うイベントをこなすことが多いですから、あまりにも激務で、休みも中々とれなかったり、毎日夜遅くまで必要がある診療科であれば、家庭と仕事の両立が後々難しくなってきます。

また現実的には、一旦手術となれば10時間くらい平気で手術時間がかかる腹部外科、脳神経外科、心臓血管外科に関しては、女性の場合は体力的にもたないと言う面もあると思います。

私は女性でも外科や救急科などを選択するのは自由だとは思いますが、男性医師と同じ土俵で競争しなければならないのですから、現実的な選択肢をした方が良いでしょうね。

手術時間が短い診療科となると、皮膚科、眼科、耳鼻科(一部)、形成外科、乳腺外科、整形外科なんかでしょうか。つまりは体内臓器に直接的にアプローチしない診療科に限定されるかと思います。

上記のような背景からか、女医さんは眼科や皮膚科、麻酔科等、体力勝負ではない診療科で、比較的オンオフが明確に区分されている診療科を選択することが多いようですね。

開業しやすいか、医局をやめても大丈夫か

もし興味やQOL、それ以上にも考慮する余裕があるのであれば、医局と喧嘩をしてしまった場合のことも考えておいた方が良いですね。

フリーの医師の求人は、内科系であれば引く手数多なわけですが、一部のマイナー科になると働く場所も限られてきます。

「自分は巨大な医局という組織をやめてしまうかもしれない」と考えている研修医諸君は、とりあえずメジャー内科に入局しておけば良いと思います。

自分の親のクリニックや医院を継ぐか否か

その他、自分の親がクリニックや医院を開業している場合には、それらを継承するのかどうか、という問題も出てきます。

医学部の同級生を思い起こしてみると、親が開業医をしている場合には、将来の軽症に備えて、内科医系に進む医師が多かったように思います。

親のクリニックを継承する、というのは医者キャリアの中ではかなりイージーモードですから、継承するかどうかは別として、継承できるように同じ専門分野に進んだ方が賢明ですね。

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マッチングにおける研修病院ごとの特徴について

5、6回生の方々は研修病院選びに苦慮しておられることと存じます。

私自身いくつかの病院に勤務したり、また研修医になって見学にきた学生と話すうちに、それぞれの病院に特徴があることが分かってきました。

病院別の特徴

一般的に大学病院は手技が少なく、市中病院は手技が多いと言われます。これはまぎれもない事実ですが、多方面から話を聞く限り、このはなしは必ずしも真実ではないようです。

気管支鏡検査1つとっても、2ヶ月で10件経験したという大学病院の研修医もいれば、3ヶ月で1件だけという市中病院の研修医もいました。

おそらくこの類いの話はそこらじゅうにあって、CVやカメラなど研修医が必ず行うような手技をどれだけやれるかという点については、指導医の指導方針がかなりの部分を占めていると考えられます。

A病院が良い、B病院が悪いという風のうわさはもちろん参考にしつつ、大切なのは自分の将来を考えた時に、どこの病院が適切かということでしょう。

2年目で眼科を長くローテーションしたい場合は、自ずと眼科の診療体制が充実している研修病院が候補にあがりますし、1−3次救急の症例をたくさん体験・経験したい場合は地方中核病院が候補になります。

大学病院のメリット・デメリット

研修病院の中で規模は最大。教授回診やカンファレンスを有意義なものと考えるかどうかだが、退屈なものでしかないことが多い(実際市中病院の先生でも否定的な考えをもつ人は多い)。

マイナー科で長く研修したい場合などは大学病院の選択もありか

●メリット

  • 医局の雰囲気が分かる。医局とのコネを作ることができる(母校でない場合は重要かもしれない)
  • アカデミックな雰囲気に触れる事ができる
  • 研修医の同期が多い
  • 責任を持つ場面はほとんどなく、業務は楽。

×デメリット

  • 教授回診、無駄に長いカンファレンスなど雑用が多い
  • 給料が安い
  • 経験値という点では市中病院に比べて劣る

都市部中核病院のメリット・デメリット

実際に感じている事だが、若い先生が多いと質問しやすく勉強になる。

症例も豊富にあるので、やる気になれば実力はつくだろう。随時研修医がいるためか、指導する側も研修医に慣れている感がある。手技の件数などに関しては冒頭の通りで指導医次第。

●メリット

  • 全科揃っている
  • 医師、指導医の数が多い。若い医師も多い
  • 近隣大学の医局の話もちらほら入ってくる
  • 3年目以降のキャリアも考えやすい

×デメリット

  • 3次救急をもつ場合が多く、1,2次救急が手薄。その分経験は少なくなる。
  • 医師の数は充足。即戦力として扱われる事は少ない
  • common diseaseは少ない

都市部中規模病院のメリット・デメリット

ここで想定しているのは、都市部にある200-300床くらいの、市街地にはあるけれども、研修医の採用人数は5人くらいといったような病院です。

これらの病院を一括りに語るのは難しいのですが、何かしら有名な診療があるというわけでなければ、なんとなく全体的にアクティビティが低い印象です。

●メリット

  • 市街地に住める
  • 医局コースも考えやすい

×デメリット

  • まったりとしている勤務体系が主体
  • 即戦力として扱われる事は少ない

地方中核病院のメリット・デメリット

責任を持たされることが多く、研修は充実。即戦力として扱われ手技も多い。ただし勤務が激務なので、相応の体力と精神力が必要。結婚を見据える場合は出会いも少ないか。

●メリット

  • 即戦力として動員される。責任をもつ場面が多い
  • 軽症から重症まで症例が豊富
  • 給料が良い

×デメリット

  • 当直回数は多い。勤務時間も長い
  • 遊ぶ場所がない
  • 3年目以降のキャリアを描きづらい

ブランド病院のメリット・デメリット

東京に限らず、北海道、沖縄、千葉あたりにもパっと浮かぶようなブランド病院がありますよね。

私の同級生も、某ブランド病院で勤務していましたが、水が合わなかったのか、知っているだけで2名は途中で辞めていきました。ですから、ブランド病院は研修医を選ぶような空気があるのかもしれないですね。

●メリット

  • キャリアアップができる
  • 同期の研修医が多い

×デメリット

  • 実力がなければドロップアウトも可能性あり(同期から聞く限り多いようだ)
  • 基本的に忙しい
  • やる気がないとつらい

病院側は医学生を評価しているのか?

一部のブランド病院を除いては、大抵の研修病院は学生を評価する余裕なんてないと思います。

2010年代の研修医不足時代にあっては、まさに研修医の売り手市場でありますから、よっぽど危ない研修医でない限りは、問題なく採用されること間違いなしです。

下記は一部のブランド病院に限った、病院側の学生に対する評価の決まり方です。あくまで伝聞ですし、私もそのような施設にいたことがないので、なんとも言えないのですが・・・。

病院側の学生に対する評価の決まり方

病院側の学生に対する評価は

  1. 病院見学の回数、そのときの態度
  2. 学生時代の活動内容
  3. 希望する診療科
  4. 試験の成績

の4つに大きく左右されているようです。

1に関しては、A病院では見学にきた学生を後期研修医が評価している、とか、B病院ではカンファレンス中に英語で質問を投げかけその返答を評価する、などの直接的なものから、明確な基準のない、あいまい評価方法まで様々あるようです。

2に関しては“普通でない学生”を避ける目的があるようです。

特別な事情がないにも関わらず、大学時代に1度もサークルや部活、医学部以外のコミュニティに属したことのない学生は、”コミュニケーションに不備あり“と思い込まれても仕方ない部分があります。

やはり病院側も地雷は踏みたくないのでしょう。

3に関しては内科系、外科系で偏りが出ないように希望診療科を考慮して調整されていると聞きます。

確かに一部の病院においては”外科コース””内科コース”などがあらかじめ設定されており、指導する側の負担を考えれば合理的だと思われます。

4に関しては、具体的な話は聞いたことはありません。私自身は、研修医以前段階で、有能な研修医とそうでない研修医をふるいわけるのはほぼ無理だと思っています。

医学的な知識の習得に加えて、やる気、患者への対応、器用さ、人間関係の良好な維持など、医者として働くにあたってはいろんな能力が要求されますからね・・・。

まとめ

研修病院は、それぞれに病院のカラーがあり、求めている人材や一緒に働くであろう研修医の意気込みなんかも違ってきます。

十分なリサーチを行なった上で、研修病院を選ぶようにしたいものです。

研修病院マッチング試験体験記

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研修医から医学生を見て思うこと

研修医として思う事

これまでは頭を下げて病院見学をお願いする学生の立場だったのが、研修医になってからは逆に見学の相手をする立場となりました。

上から目線になって大変恐縮ですが、研修医の視点から考える、見学に来た学生の印象等々書ければと思います。

病院見学の概要

私の病院の場合、基本的な見学の流れとしては、各診療科部長のオリエンテーションがあった後、病棟で働いている若手の医師について実際の診療を見学。

昼ご飯や、病棟の医師が忙しい場合には研修医が学生の相手をする、という流れになっています。夏休み(7−9月)期間には、ほぼ毎日見学にきた学生の姿を研修医室で目にする事が出来ます。

病院見学に来た学生は歓迎される

さて、上の先生方や研修医同士で話しているが限り、見学に来た学生をうっとおしいとか、相手をするのが面倒くさいという話は一切ありません。

もちろん仕事が忙しい場合には学生の相手をできないことはありますが、むしろ申し訳ないと思っているようです(私もそう思います)。

というわけで、見学にくる学生さんは、遠慮なくどんどん病院見学に行けば良いでしょう。気分的にも、毎日同じ同僚の顔しか見ていないので、誰かしら来ると気分転換になるというも事実です。

わざわざ見学にきた学生を疎ましく思う病院は、それなりの病院だという判断で良いでしょうね。

学生はかわいくしている方が良い

学生の相手をしていて面倒だと思うのは、やる気のない学生と、自信過剰な学生の2タイプ。

診療科に興味がなくとも、楽しそうに話を聞き、質問をたくさんする。そうした方が対応する先生の印象は良い。これは態度の問題で、やる気のない学生の評価は研修医間でも上の先生の間でも悪い。

自信に満ちあふれているのも良くない。「私はこれまで8病院見学してきました。研修医の先生方の働きぶりを是非見ていきたいです」と言われても、お前は何もんだ、と思うだけ。

学生の身分では、”何でも知っている”という態度よりも、”何でも知りたい”という態度の方がよっぽど印象が良い。恋愛慣れしている女よりもウブな女のほうが魅力がある。

何を質問してもだいじょうぶ

病院見学の醍醐味は、実際に病院ではたらいている研修医から率直な意見を引き出すことだと思う。

自分もそうおもって病院見学していたから、給料や当直の回数、休みの日数などを学生に聞かれても全く不快に思わない。研修医の場合、給料は横並びなので、お金の事を聞かれて不快に思う研修医はいないだろう。

ただし、研修医以上の先生に質問するときは、待遇のことはあまり聞かない方が良い。上の先生方は、待遇の事ばかり気にする学生よりも、病院の魅力に惹かれている学生の方がより魅力的なのだ(といっても待遇を気にしない労働者はいないが)。

ある指導医が漏らしていた事だが

待遇の事を聞くやつは嫌いだ。ふざけんなと心の中で思う」とのこと。

このように頭の固い人もいるので、経験年数のある医師には待遇のことは聞かない方が良い。面倒くさいが、空気を読む事が求められる。

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研修病院マッチング試験体験記

先日学生時代最後のイベント、マッチングの結果発表が行われました。私は何とか第1志望の病院にマッチする事ができました。

大学病院にするか市中病院にするかで迷う

実のところ大学病院にするか市中病院にするか、最終登録の期限2日前まで迷っていました。

正直どちらでも良かったのですが、第1志望の病院にはせっかく採用して頂いたので、がんばりたいと思っている所存です。

周囲を見ていますと、毎年フルマッチしているような病院を第1志望にしているような場合には、いかに学校の成績がすばらしくとも、簡単にアンマッチになってしまうようです。

逆に成績は芳しくなくとも、日本で5本の指に入るようなブランド病院にマッチしている人もいたようです。

このあたりは病院側の採用基準の不透明さを反映しているようで、成績が良いだけでは無事に採用してもらえるとは限らず、相当程度病院側の顔色を窺うことが求められているようです。

意外と落ちる、成績が良くても落ちる、大学の偏差値が高くても落ちる、を実感したマッチング試験でした。

マッチング試験の実際

大学病院での面接

大学病院では、筆記、面接試験がありました。面接試験では臨床実習でお世話になった病院のスタッフの方が面接官でした。

筆記試験は大学病院だけあって、医師国家試験のような体裁でした。

大学病院は、東大や東京医科歯科、慶応など、首都圏の一部の大学病院を除いて、今や人手不足ですから、筆記試験の出来栄えだけで、不合格にするということはないと思います。

面接は、あらかじめ指定されていると思われる質問事項一覧の中から2,3ピックアップして、質問されているようで、質問内容はマッチング対策本の1ページ目に書かれているようなものでした。

見た事のない受験生(=学外)の方が多く、印象的でした。

面接官からすると、貴重な休日を潰して受験生の面接をしているわけですから、大学病院や医局派遣の一般病院であれば、奇抜なことは話す必要はないと思います。

休日の嫌ながらやっている仕事で、イレギュラーなことをされても困るでしょうし。

 

市中病院の筆記試験・小論文・面接

市中病院の面接は小論文、筆記、面接試験がありました。大学病院とは異なり、試験終了までどことなく引き締まった雰囲気がありました。

筆記試験は英語の試験でした。レベルはレンター試験と同じくらいだったと思います。

実際に働き始めてみると分かりますが、忙しい日々の診療の中で、試験問題を作成し、採点するというのは、すごい負担です。

ただでさえ日々の診療に加えて、書類仕事、学会発表準備等々の業務があるわけですから、そこまで力を入れて作成された問題ではない、と推測されます。

小論文は1時間の制限時間で与えられたテーマに沿って、記述するというものでした。まあ医療倫理的に問題なければ、何を書いても良いものと思います。

自分が医者を何年かやって、やはりそういう「普通の医者」と一緒に働きたいですね。

面接試験は張りつめた雰囲気ではないものの、決して和やかでもありませんでした。矢継ぎ早に質問され、7割程度の事しか話せませんでした。

将来の進路を考える上で良い機会になった

このマッチング試験というものは、将来のキャリアを考える上で非常に良い機会になったと思います。

ブランド病院を駆け上ってできる医師になるのも良し、大学病院でアカデミックポストを狙うも良し、適当な市中病院で臨床経験を積みつつ親の医院を継ぐも良し。

医局入局一択の時代から新臨床研修制度が始まって多様な選択肢が生まれた今の時代、私は恵まれているのでしょう。

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診療科を自由選択できることの限界

米国ではStep1で高得点を獲得した学生が、QOL、給与が高い診療科のレジデントプログラムにマッチできる事を書きました。次に、日本における診療科の選択について考えてみたいと思います。

日本では自由に診療科を選択できる

日本の場合、学生の自分が知る限りでは、自由に診療科を選択できるようです。

CBTや国家試験の成績によって将来専門としたい診療科が制限されることもありません。また診療科によって給与面での待遇も変わらないようです。少なくとも開業した場合などを除いて、大学病院内で「○○内科は給料いいよ」などという噂も聞きませんし、医局からの宣伝文句もありません。

QOLは診療科によって大きく違う

ではQOLはどうかというと、これは診療科によって大きく違います。

私がポリクリ中に経験した例を挙げるならば、手術に集中している外科医とその横で寝ている麻酔科医、緊急手術で明朝3時から手術をして連続勤務している外科医と、朝9時に出勤して来る皮膚科医。

これで大学病院内での給与待遇が同じだというのだからおかしな話です。

前回の記事で書いたように、米国では診療科の選択が興味、成績、給与、QOLの4要素に依存すると仮定するならば、少なくとも日本では勤務医でいる限り、成績、給与の2つの要素が診療科の選択に影響を与える割合は小さいと考えられます。

診療科の選択はQOLに大きく左右される

したがって診療科の選択は、興味とQOLに大きく左右される事になります。この仮定を支持するように日本では外科医、産科医などのQOLの低い科が敬遠されているようです。

こう考えてみると、外科や産婦人科を選択するインセンティブが個人の興味でしかない限り、成績や給与を加味せずに診療科を選択できる現行の制度は、限界にきているのではないでしょうか。

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