【勤務医の視点】病院の中のMR(エムアール)という存在。何をしているのか?

病院の待ち合い室にいると、スーツを着ていかにも仕事ができそうなビジネスマンに出会う事があります。

彼らは院内ではMR(エムアール)と呼ばれています。つまりは製薬会社の営業マンです。

頭の画像を撮影したりするMRIとは違いますので注意してくださいね。

MR(エムアール)とは

MRとはMRとはメディカル・リプレゼンタティブ(Medical Representative)の頭文字をとったもので、医薬品メーカーの医薬情報担当者のことを指します。

MRの主な仕事というのは、自社の販売する内服薬、点滴薬をはじめ、注射器や診察器具をはじめとしたあらゆるデバイスを病院に売り込むことです。

早い話が、製薬会社、医療機器会社の営業マンということですね。

病院に売り込むということは、すなわち医師、とりわけ各診療科の責任者に営業してまわるということになります。

実際には比較的手の空く夕方頃にMRからアポイントの依頼があり、新薬や最新機器の説明を受けるという事になります。

かつてはMRによる医師への過剰な接待があったそうな

MRと医師の関係において立場は医師の方が優位になりますから、かつてはMRの過剰な接待があったようです。

高級レストランで食事のあと、夜の街で豪遊しても、すべて製薬会社が負担してくれた時代があったようです。

休日は製薬会社主催でゴルフ接待なんてのもあったようですねぇ。

いやはや、私が医師になってから製薬会社からもらったものといえば、せいぜいお弁当とボールペンくらいなものですから、昔はすごかったのでしょう。

それでも最近ではお弁当すらなかなか簡単には供給してくれなくなっているでしょうか。

このような望ましくない関係を改善しようとする関係団体の働きかけによって、現在は接待とよばれる行為すらなくなりました。

今ではせいぜい説明会ではお弁当が出される程度

というわけでいまや過剰な接待は下火になり、私が医師になってからは、せいぜいお弁当が出されるくらいです。

薬の説明会は昼か夕方ごろに行われるのですが、流石に時間だけとって営業されても困るので、結構値段の良いお弁当が提供されるのが慣例になっています。

一般的には百貨店とかホテルの弁当で、市場価格は2000円かそれより高いくらいと予想されます。

それを説明を聞く医師の人数分+αくらい、用意してくれるわけです。

また弁当の時間と離れている時には、病院内のカフェで購入したコーヒーとお菓子が用意されることもあります。これもありがたいものです。

で、それらを食べながら、私たち医師は説明を聞くわけですね。

歴代の弁当の内容

最近はあまり製薬会社から提供されるお弁当を食べてないのですが、過去にはたくさんの種類の弁当を食べてきました。

ローストビーフ、中華、寿司屋の出前・・・など、いろいろとありました。

1番おいしかったのは、やっぱり寿司でしょうかねぇ…

食材の腐りにくい冬季限定でしたが、結構いいところの寿司店でしたので、それはそれは印象に残っています。

高価な薬をたくさん使用する内科系の診療科では、毎週のようにお弁当が提供されているんでしょうね。

ボールペンもたくさんもらえる

そのほか、製薬会社のロゴが入ったボールペンもたくさんもらえます。

薬の説明会では、その薬に関する資料がもらえるわけですが、同時にロゴの入ったボールペンもいただけることがおおいですね。

ボールペンなんて病院内で使い切ることはそんなに多くないですから、どんどんと溜まっていくわけです。

というわけで家の中や病院の自分の机は、製薬会社のボールペンで溢れかえっていきます。

私も常に4本くらいボールペンを携帯していますが、すべて製薬会社からの貰い物です。

もちろん時価にすると大したことはないのですが、意外なところで役立ったりするので、重宝しています。

MRさんの収入はすごく良い

そんなMRとよばれる職種の方々。あまり知られていない事ですが、年収は医師と同等がそれ以上あるようです。

ただし早朝から医師を待ち受け、邪険に扱われながらもくらいつき、夜遅くまで病院にいなければならないのは、医師である私から見ていてもつらそうな仕事です。

また、薬の説明会などでは、医師から辛辣な言葉を浴びせられることもありますから、相当に精神的に強くないと務まらない仕事なのでしょう。

MRの営業に対する医師の考え方

MR側は自社製品の売り込みに必死なので、何回も長い時間にわたって医師とアポイントを取ろうとしているようです。

医師サイドからすると、考え方はひとそれぞれのようです。

製薬会社の出す新薬の情報を簡潔に得たり、すでに市場に出ている薬であっても新たに判明した副作用などを知るにはMRが不可欠である、と考える医師もいます。

一方では、MRの無駄話を聞く暇があれば仕事をすすめたい、と考える医師もいます。

適当にあしらう先生もいれば、すごく懇意にして良好な関係を築く医師もいます。どちらの考えもよくわかります。

MRの今後

MR、製薬会社の営業担当の将来ですが、今後の役割はどんどん縮小されていくでしょう。

今や情報化社会ですから、薬に関する情報提供もオンラインで行われることが多くなっています。

実際にMedpeer、m3、carenetなどの医療情報を提供するサイト上でウェブ講演会が行われていたり、薬の情報提供があります。

製薬会社側にとっては、わざわざ営業担当を派遣したり、医師のアポイントメントを取る必要がないですから、いろんなことが大幅に省略できます。

また情報を受け取る医師にとっても、わざわざ製薬会社の営業担当の話を長々聞く必要がないですから、こちらもスムーズです。

もちろん重要な情報とか、コネづくりの点では営業担当から話を聞く風習はなくならないのでしょうが、どんどんウェブでの情報提供に移行していくのは間違い無いでしょう。

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