【勤務医の視点】研修医が東京の病院で働くことのメリット。多様な働き方を念頭に




医学部の学生たちは、初期研修をどの病院で行うべきか、必ずや迷うことだと思います。

そんな学生の皆さんには、特にこだわりがないのであれば、ぜひ東京の病院、首都圏の病院で働くことをお勧めします。

これは私自身の経験や、地方病院で働いている先生から、東京のど真ん中で働いている先生までの情報を総合したものです。

東京の方が多様な働き方ができる

東京をはじめとした首都圏での研修をオススメするのには、間違いなく東京で働く方が、自由度が高く、多様な働き方が可能だからです。

東京での医師としての働き方は医局に入って関連病院を転々とすることも可能ですし、自ら就職先を探して勤務することも可能です。

その実際について、いくつかご紹介しましょう

医局に入らなくとも経験を積める

地方においては、その地域の中核病院はほとんどの場合は大学病院の支配下にあります。

体系的な後期研修を行ったり、専門医に必要な症例数を満たすためにはこれらの病院で経験を積む必要があり、どうしても大学病院の医局に入る必要があるのです。

一方で東京をはじめとした首都圏の病院では、大学病院の関連でない規模の大きな病院もたくさんありますから、医局に入らずとも後期研修や専門医の取得が可能です。

その一例として東京都では、東京医師アカデミーとよばれる独自の研修システムを採用しており、医局に入らずとも公立病院で専門医研修が行えるような制度が存在しています。

東京医師アカデミーとは、都立病院・公社病院(※)が一体となって提供する後期臨床研修システムのことで、新専門医制度にも対応していきます。

各病院の特色を生かしたカリキュラムにより、臨床を重視した質の高い医師を育成します。

都立・公社病院の総病床数は7,200床。このスケールメリットをフル活用するため、病院間の連携を拡大・強化しており、さらに、都立病院・公社病院に限らない連携施設での研修も可能となっています。

ですから東京では、専門医研修を行う上で必ずしも医局に入らなくても可能というわけです。

東京では医師の求人数が多い

そのほか東京で働くメリットに、求人数が多いという事実があります。

女性医師が妊娠・出産を経験する場合には、フルタイムで働くことが難しくなるので、非常勤の勤務形態をとることが多くなるかと思います。

特に医局に所属しておらずフレキシブルな勤務形態を探す上では、当然のことながら病院の絶対数・求人の絶対数が多い東京の方が多様な働き方を選択することができます。

またフルタイムで働いている男性医師にとっても、仕事に疲れてちょっと勤務時間を減らしたい、という場合にもいろいろな選択肢が用意されていた方が生きていきやすいですよね。

そのほか医局を辞めた場合の再就職に関しても、求人数が多い方が自分にあった条件の勤務先を探し出すことができるでしょう。

勤務医以外の求人が多い

企業で社員の健康を管理する産業医、生命保険会社で勤務する保険医の求人においても、東京の方が圧倒的に有利ですね。

大抵の保険会社は、東京、大阪、名古屋などの大都市での勤務を前提としています。

また産業医として働くにあたっても、事業所の数が圧倒的に多い首都圏・東京の方が有利です。

さらに飛躍して行政機関で働く場合なども、当然のことながら東京の方が有利です。

医局に入っても転居のリスクが少ない

もし仮に大学病院の医局に入ったとしても、これまた東京の方が有利なのです。

東京の方が地方都市と比べて人口密度が高いのは明らかです。同様に面積当たりの病院の数も地方都市よりは東京の方が多くなっていることでしょう。

この事実は、医局派遣による病院異動の際に重要になってきます。

東京にある大学病院の場合には、一部の有力大学を除いてはその関連病院はほとんど東京都内または近隣にあるでしょうから、病院の異動があったとしても転居のリスクを減らせることになります。

それに少々距離が離れていたとしても、交通網が発達しているので、通勤に便利という面もあります。

一方で地方都市であれば、病院と病院の距離は遠いことが多いので、病院を異動するとなれば、引っ越しは必然となってきます。

こちらの記事に書いていますが、例えば京都大学なんかは都道府県を超えて関連病院を有していますから、京都府内以外の病院に転勤になると、必然的に引っ越しが必要になってきます。

関西地方における医学部の学閥に関する考察。やっぱり京都大学がダントツ

2018.06.01

病院を変わるごとに引っ越ししなければならないのは、非常に辛いことです。

金銭的な負担はもちろん、家族がいれば、妻や子どもなどに負担をかけることにもなってしまいます。

医局に所属している場合は人事によっていろいろな病院で勤務する必要がある

2017.01.13

医者夫婦の場合にはさらに東京が有利

もし初期研修を考えている先生の配偶者が同じ医者であるならば、なおさら東京で勤務することの重要性は高まります。

医局の人事に伴って、どちらかが単身赴任しなければならないとか、別々に暮らさなければならない、リスクを最小限に抑えることができます。

したがって異動に伴う転居のリスクを抑えると言う点では、やはり東京の大学医局に所属する場合の方がベターでしょう。

さいごに

研修医を終えた時点では、特定の大学病院の医局に入ってずっと働き続けるということを考えることもあるかと思います。

少し前までは、このようなキャリアの積み方が医者人生の王道とされていました。

医学部の学生の中には、「私は地方大学の医局でずっと生きていくわ!」なんて考えている先生もいるかもしれません。

ただし人生と言うのは不確定要素が多く、何が起こるかわかりません。

そのような不確定性を考えるとき、多様な働き方が準備されている東京の方が、有利ではないかと思います。

医局辞めても生きていける、、かも

2018.01.12

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