【医師の視点】他の学部と比較した時の医学部の特徴とは?意外と良い学部かもしれない




医学部とはいわば医師養成学校であり、大学の中でも独特な組織となっています。

他の学部と比較した場合に、医学部が独特な部分についてご紹介しましょう。

医学部の特徴とは

人間関係が濃密になる

医学部はどこの大学でも基本的には1学年100人前後で構成されています。

その100人が6年間一緒に過ごすわけですから、その分だけ人間関係は濃密になるのです。

解剖学の実習や病院実習では、数人一組になって学んでいきますから、人間関係は非常に濃密になります。

また医学部の場合は、医学部専用の部活が用意されていることが多いかと思います。

医療系の単科大学ではそもそも一般学部がない場合もありますし、国公立の総合大学の場合にも、カリキュラムの関係から、医学部専用の部活が用意されていることほとんどです。

したがって学業面だけでなく課外活動でも時間を共有することになり、非常に濃密な人間関係が醸成されるのです。

そうはいっても、やっぱり中学高校の人間関係には及ばないわけですが…

試験が厳しい

また授業や実習が厳しいのも医学部の特徴と言えましょう。

大学や学部によっては、4年間遊んでいても卒業できるところもあるかもしれませんが、医学部は必ずしもそうではありません。

大学2年目3年目からは専門課程に入り、必死に勉強しなければ試験に合格できません。

人の命を扱う職業なのか、勉強していない人間が試験をパスし進級することはなく、容赦なく留年させられてしまうのも医学部の特徴でしょう。

学生の中には学力的には申し分なかったにしろ、精神的に集中して学習を続けることができずにあえなくドロップアウトしてしまう学生もいます。

こればかりは実際に医学部に入って勉強してみないとわからないですから、仕方ないところです。

卒論がない

医学部生の最大の目標は、なんといっても医師国家試験合格し医師免許を取得することです。

したがって他の学部における卒業論文がなく、卒業試験や医師国家試験が卒業論文に当たると考えてよいでしょう。

卒業試験とはすなわち医学部の学生を卒業させても良いかどうかを図る試験であり、医学部6年間で学んだすべてのことが試される場であります。

それぞれの専門分野が満遍なく出題され、医学部生にとっては大きな山場となる試験でもあります。

一方ではこの卒業試験をパスしただけでは、医学部卒業の切符が得られただけであり、医師免許は得られません。

あくまで医師免許は医師国家試験を合格して得られるものですから、最終的な目標はやはり医師国家試験に合格することと言って良いでしょう。

目標意識を持ちやすい

医師免許を取得することが前提となっている点では、目標意識を持ちやすいとも言えるでしょう。

主に文系学部の場合、大学で学習することと社会に出て行う仕事がリンクしていないことは多々あるでしょう。

経済学部で学んだにも関わらず公務員の仕事を行うとか、文学部出身であるにも関わらず営業活動を行うのはその典型例でしょうか。

一方で医学部の場合は、医学部で学んだ知識はどういう形であれ必ず医師としての職業に直結してきます。

また医学部出身者はほとんどが臨床医として勤務しますし、数少ない研究医であっても基本的には医学の世界に身を置くことになるでしょう。

その点では将来のイメージを持ちやすい学部であるかもしれません。

浪人生が多い

また浪人生が多いのも特徴として挙げられるかもしれません。

医学部はなんといっても難関です。

特に国立大学の場合は入学難易度が高く、1浪、2浪してくる医学部生も珍しくはありません。

私の学生時代には、現役生よりも浪人生の方が割合が高く、しかも3浪とか4浪していても全く浮くことはありませんでした。

個人の学生に関して「こいつは○浪、あいつは○浪」なんて覚えてるのは最初だけですしね。

その他、一旦べつの大学を卒業していたり、社会人経験があるようないわゆる再受験生が多いのも特徴で、多種多様な人材がいるのも医学部の特徴と言えるでしょう。

女性が有利な状況になりやすい

全国的には医学部の男女比にはばらつきがありますが、ほとんどの大学では男子医学部生の方が多くなっています。

東京医大のように入試段階で男女比をコントロールしていたような信じられない話もありますが、大体は男性の方が多いですね。

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医学部内の人間関係は濃密になることは上述しました。男女関係も同様です。

医学部の内部で男女関係になることは多く、女性が少ない医学部なんかでは、一人の女性を奪い合うために複数の男子学生がしのぎを削ることも珍しくありません。

女子学生にとっては男に困らない医学部生活を送れるのではないでしょうか。

就職活動が楽

医学部を卒業したのちは、研修医としてどこかしらの病院に勤務することになります。

大学病院から市中一般病院まで、全国にある病院から希望する病院を選んで勤務することになります。

もちろん人気の病院・そうでない病院、忙しい病院・そうでない病院など多種多様な選択肢があるわけです。

病院は様々あるわけですが、病院に就職できないなんてことはまず起こりえません。

大学病院なんかはほとんどの病院で定員割れの状況となっていますから、よっぽどの問題児でなければ必ずや採用試験をパスすることができるでしょう。

一方で一般学部出身で企業への就職活動を行う場合には、必死の活動が必要になることでしょう。

就職活動をあまり気にしなくても良いのは、医学部のひとつのメリットであるといえるでしょうか。

まとめ

以上医学部の特徴についてご紹介してきました。

ほとんどの医学部生にとっては学生生活は楽しいものですから、是非とも医学部を目指してもらいたいものです。

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2 件のコメント

  • かいお先生御侍史
    平素より大変お世話になっております。いつもブログ興味深く拝読させていただいております。私は後期研修医という立場で、同じく後期研修医の妻と結婚し、先生と同じように医師夫婦として日々生活しております。
    この度確定申告を始めて行い、税金の高さに圧倒されております(そこまで先生と比べると多くはないと思いますが、初期研修医の頃と比較すると。。。)
    以前、先生のブログで個人事業主として先生も奥様も確定申告されていると拝読させていただきましたが、非常に興味があり、詳しく教えていただくことは可能でしょうか?
    お忙しいところ大変申し訳ございませんが、記事にしていただけると嬉しく思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
    ryo

    • ryo先生
      コメントありがとうございます。大学病院勤務でアルバイト勤務をされている場合、おそらおく還付される税金はマイナスになることも多いかと推察します。
      個人事業主そのものに関しては、下記のURLが参考になります。
      https://www.freee.co.jp/kb/kb-kaigyou/definition/

      簡単に申し上げますと、医師とは別に何らかの事業を行い(ブログ運営、不動産、オンラインでの販売など)、その事業に要する経費を計上します。
      もし仮に事業での売上よりも経費が多くかかった場合、事業所得はマイナスとなります(赤字)。そのマイナス分は医師としての給与から引かれ、最終的な課税所得(税金がかかる所得)が少なくなることで課税される所得税、住民税が安くなるというスキームです。
      例えば医師としての年収が1000万円、課税所得を700万円としたとき、個人事業主としての事業でマイナス100万円とすると、トータルの所得は900万円、課税所得は600万円となって節税できるという流れです。

      これは病院にかかってくる不動産業者の電話口で語られる節税手法とほとんど同じです。
      わからないことがあればご質問ください

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