【税金】医者でも個人事業主になれる。経費を計上してかしこく節税しよう!




毎年2-3月は確定申告の季節です。

医師はアルバイト勤務することが多いですね。大学病院勤務時代は特にそうです。

いろんな勤務先から給料をもらっている場合、確定申告の結果として余分にたくさん税金を支払う必要のある先生は多いのではないでしょうか。

ここでは個人事業主になるには、その概要についてご紹介したいと思います。

所得税は課税所得で決まる

まずは所得税の基礎知識から。

最終的にかかってくる所得税は、確定申告で算出される課税所得によって決まります。

課税所得は、通勤手当や旅費などを除く収入の全額から、社会保険料や労働保険料、配偶者控除、寄付金控除などの所得控除を差し引いたあとの所得額で、次のように計算されます。

課税所得=総支給額(基本給・残業代・手当)-非課税の手当-所得控除

なお、非課税の手当として代表的なものが、通勤手当です。通勤手当には所得税が発生しません。

freee: 人事労務の基礎知識

ご存知のように所得税は累進課税ですから、課税所得が多い人ほど所得に占める所得税の割合が大きくなります。

所得税の税率は、課税所得の大小に従って下記の通りに決まっています。

freee: 個人事業主の所得税

同じ世帯年収2000万円の世帯があったとして、夫だけが2000万円稼ぐよりも、夫と妻が1000万円ずつ稼いだ方が、手元に残る現金は多くなるのです。

医師の場合は課税所得が多く、最低ラインでも課税所得695万円以上、23%以上であることが多いでしょうか。

これはおおよそ10%の住民税と合わせるとおおよそ33%にもなってしまいます。

収入のおおよそ1/3を税金として納めなければならない状況なのです。

税金って高いですねぇ。

1億円稼いだところで、ほとんど半分は税金で持って行かれますから、脱税する人の気持ちもわからんではありません。

なぜ医者は確定申告で多くの税金を支払う必要があるのか?

大学病院で勤務している医師がアルバイトをする場合、確定申告の結果として追加で税金を支払う場合があるかと思います。

私も大学病院勤務時代の医師3年目くらいでしょうか。

当時アルバイト勤務が多かったゆえ、確定申告したところ数十万円の追加の税金支払いとなりました。

こちらの記事にも書いていますが、毎月10-20万円程度のアルバイト先からのお給料の場合、病院側が源泉徴収する額は実際の所得税に比較して少なくなります。

例えば10万円給与の支払いを受けたとして、源泉徴収される額はせいぜい1万円にも届きません。

しかし課税所得が多い医師の場合、本来であればもっともっと支払う必要があるのです。

医者が行うアルバイト。病院からもらう給与明細の見方について解説

2018年4月21日

したがって確定申告で総まとめの給料を計算するとき、追加で納めるべき所得税が発生してくるという構図です。

課税所得を減らすには限界がある

課税所得は下記の計算式で決まると書きました

課税所得=総支給額(基本給・残業代・手当)-非課税の手当-所得控除

非課税の手当ての代表的なものには交通費がありますが、これを意図的に増やすことはできません。

まあアルバイト先の給与に関して、給与1000円、交通費10万円とすれば節税効果は大なわけですが、流石に税務署から目をつけられてしまいます。

多くの医師はふるさと納税や確定拠出年金などをせっせと行い、最終的に計算される課税所得を減らす努力をしているのです。

しかしこれらだけではどうしても限界があるでしょう。やはり経費を計上することが必要です。

医者でも個人事業主になれる!経費を計上しよう

個人事業主とは聞きなれない単語かもしれません。

下記のサイトを参考に抜粋しますと以下のようになります。

ここでは個人事業主とは何か、その定義を見ていきましょう。簡単に言うと、お店などを自分で経営している人のことです。厳密にいうと個人事業主とは「個人」で「事業」を行っている人のこと。

そのため個人事業主のことを明確に理解するためには、「個人」とは何か、「事業」とは何かを知る必要があります。

freee: 個人事業主って何?

何も難しいことはなく、副業みたいなものです。

医師にとっての個人事業主とは、いろいろな形態があります。

「文筆家」としてブログを書くでも良いですし、「販売業」としてインターネット上で何かしら販売するでも良いと思います。

私の場合は「情報サービス業」とかなんとかにしていたと思います。

つまりはこういうブログを書いたり原稿を書いたりして、収入を得ている、個人事業を行なっているということになります。

ちなみにこのブログからも広告収入がいくらかありますが、私の場合は現時点ではそれ以外の収入の方が若干多い状況であります。

個人事業主になることで税金が節約できるとは? – 不動産投資を例に

医師にとっての個人事業主で代表的な、不動産投資について考えましょう。

不動産投資にはたくさんのお金がかかります。不動産そのものはそもそも高いですし、火災保険、地震保険などの保険類もお金がかかります。

また不動産を見に行ったり、管理する場合には交通費やガソリン代も必要です。加えて管理業者や不動産業者を接待する場合には、飲食費も必要です。

ここでは割愛しますが、とりあえず不動産投資に関して、不動産を購入し、管理運営するためにはたくさんの経費がひつようというわけです。

また不動産投資には、減価償却費という帳簿上のメリットもあります。

賃料収入が100万円あり、固定資産税などの「お金を支出する経費」が80万円だったとしましょう。仮に減価償却費が50万円だとすると、帳簿上の経費は130万円となり、30万円の赤字が発生するのですが、この30万円の赤字が給与所得などの他の所得と合算できるため、所得税・住民税が抑えられます(税率が30%であれば、9万円)。

不動産投資の実際の「資金収支」は、100万円(賃料収入)-80万円(固定資産税などの「お金を支出する経費」)=20万円。実際には20万円もうけているにもかかわらず、帳簿上は30万円の赤字となり、所得税・住民税が節減できる仕組みになります。

ゼロからはじめる不動産投資

したがって、医師にとって不動産投資とは非常に魅力的な節税手法のひとつというわけです。

ただし不動産投資に誘い文句には十分注意すること

ただしこのブログにも何度も書いていますが、不動産投資による節税に関しては充分ご注意ください。

医師に言い寄ってくる不動産投資会社は、新築ワンルームの購入を勧めてきながら、不動産投資にかかった費用の赤字分と医師の給与収入と合算することで節税をうたいます。

確かに節税の観点からすると正しいスキームなのではありますが、勧められる物件はとても購入価格に見合ったものではないことがほとんどです。

つまり100万円節税できたとしても、物件の売買による損出が100万円以上となり、医師個人のトータルの収支としては赤字になる、ようです。

私も実際に不動産投資セミナーに足を運びましたが、とてもじゃないですが現実的な話ではありませんでした。

【医師の不動産投資】勤務医が医師専門の不動産投資セミナーに参加した時の記録

2018年10月6日

彼がどのようにして給与を得ているかというと、頭の弱い医師が割高に購入してくれた利益分を自分の給料としているのです。

つまり医師にとっての損出分が業者側の利益となっているわけです。

ですから、不動産投資で節税できるという甘い謳い文句には十分注意する必要があります。

ブログ運営を例に

私の場合はこのブログを運営したり、Web媒体への記事を納品することで個人事業主として収入を得ています。

しかし最初のころは収入に比してPC関連などの経費が多く、確定申告の際には常にマイナスになっていました。

したがって、最初の頃は給与収入と個人事業主のマイナス分が相殺されて、所得税が還付されていたのです。

いまでは収入もだいぶ増えてきて、収入と経費がほとんどトントンになるくらいになりました。

雑収入を得ている場合は経費を計上できる

例外として書籍を執筆して原稿料を得ていたり、講演会の演者として講演料を得ている場合などは、雑収入として収入に組み込むことが可能です。

そして雑収入に関しては、収入を得るためにかかった経費を計上することが可能なのです。

ちなみにアルバイト勤務は個人事業主として事業所得にはできない

とここまで書いてみると

「医師を派遣する個人事業の個人事業主になって、病院からの給与を事業所得として経費計上できるのではないか」

と考える先生も多いことでしょう。

同じようなことを考えた麻酔科医がいまして、実際に裁判所で判断された事例があります

平成24年9月21日、麻酔科医師が手術等を行った際に 病院から支払いを受けた収入について 事業所得にあたるか給与所得にあたるかで争われていた案件で、 東京地裁は給与所得にあたるとの判決を下しました。

麻酔科への報酬は給与所得か事業所得か

残念ながら医業のアルバイトはごく一部の例外をのぞいて給与所得となり、経費計上は難しそうです。

個人事業主になるためには税務署に書類を提出するだけ

黙っていても個人事業主にはなれません。税務署に書類を提出する必要がありますが、作業は30分ほどで終わります。

インターネットからダウンロードした申請用紙に必要事項を記入し、郵送するだけです。

詳細な手順はこちらをご覧ください。

ここで皆様には、ぜひ申請用紙のコピーを保管しておくことをお勧めいたします。

私は開業届に合わせて、青色申告のための「青色申告承認申請書」を確実に提出していたはずなのですが、どうやらその手続きがなされていなかったようです。

青色申告の申し込みがなされていないことは、開業届を出して2-3年ぐらい経って気づきました。

おそらく税務署の方が手続きを忘れていたのだと推察しますか、証拠がありませんからどうしようもありません…。

まぁ個人事業主になってから数年は、事業所得はほとんどゼロで赤字続きだったので、特に損を出したということもないのですが…

最悪の場合個人事業主の申請用紙すら受理していないと言われかねませんので、必ず提出する書類のコピーを残しておくようにしましょう。

さいごに

以上、医師が個人事業主になる方法について解説してきました。

正当な範囲で経費を計上し、帳簿上赤字となることで税金が還付されるのは問題ありません。

しかし節税目的に意図的に経費を過大に請求することは、税務上正しくないですし、税務署から睨まれるきっかけとなります。

十分注意しましょう。

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