【臨床医の視点】こんな学会発表は嫌だ。ダメなプレゼンテーションの特徴5例




いろんな人のいろんなプレゼンテーション、学会発表を聞いていると、こりゃだめだな、と思う発表がいくつもあります。

医者として働いていると、どうしてもたくさんのプレゼンを聞く必要がありますから、良い発表、ダメな発表がなんとなくわかってきます。

そんなダメな学会発表について、考察してみましょう。

聴衆に嫌われる学会発表の特徴5例

時間を守らない

時間を厳守するのは最低限のルールです。

大抵の学会発表は、発表時間7分、質疑応答3分で持ち時間10分などと設定されているわけですが、時折大幅に時間を超越した発表をされる先生がいます。

発表に際しては何度かリハーサルを行っているでしょうから、話し方なども含めてせいぜい30秒程度の誤差はあるにしろ、2-3分のイレギュラーがあるようであれば、見過ごせません。

発表時間が長くなると後ろに控えている発表者に迷惑がかかりますし、質疑応答を取り仕切る座長にも迷惑がかかります。

この発表時間に関してあまり深く考えていないと見受けられる発表者は結構いて、40分4人のセッションがトータルで60分かかったりして、次のセッションにすら影響がでる場合もあります。

もちろん質疑応答が白熱して、予定時間を超過するのはむしろ歓迎されるべきことなのかもしれませんが、発表時間を厳守するのは心得ておきたいものです。

スライドの文字が多すぎる

全国学会レベルの発表でも時折見かけるのですが、文字で埋め尽くされたパワーポイントのスライドは本当に見る気をなくします。

主張をスライドに詰め込んで聴衆のことを考えない発表は、聞いている方はポカーンでほとんど理解されていません。

このような自慰的な学会発表は、慣れていない若手の先生だけでなく、相当なベテランであろうと思われる先生においても散見されます。

そもそも学会発表の場で遠くから一字一句読んでやろうとするほどやる気のある先生は多くなく、大抵は座りながらゆったりと話を聞きたいと考えているものです。

したがって肝要なのは、可能な限り文字数を少なくしてイラストや表・グラフに置き換えて、自分の言葉ではなすことが大切です。

人間てのは自ら文字を読もうとするよりも、話を聞く方がずっと少ないエネルギーで可能なのです。

【医師の視点】医者はマスターベーションをしてはいけない、というある先生の言葉

2012年11月11日

言葉に詰まりすぎる

発表の際のプレゼンテーションが、言葉に詰まりすぎるのも問題です。

ただでさえ難解な内容の発表を理解するためには、内容を理解する以外の部分で余計な神経は使いたくないものです。

ですからプレゼンテーションはスラスラと、よどみなくお話してほしいものですね。

一般的には学会発表に備えて原稿を用意し、それを何度も読み練習することで自分の言葉のように会得し、本番では聴衆とスライド半分ずつくらいに見ながら学会発表を行うのが、理想ではないでしょうか。

噛みまくりながら学会発表される先生がいますから、聞いている方としてはなんとも集中できないのです。

アナウンサーレベルとは言わなくても、すらすらと文章で説明してほしいものです。

原稿しか読まない

原稿しか読まない学会発表も少なくありません。

全国学会レベルの規模でも、何人かは必ず原稿を読みながら発表している姿を見受けます。

スライドを準備して原稿を準備しての部分は良いのですが、発表の際に聴衆もスライドを一瞥することもなく原稿しか読まなければ、その原稿は配布してしまった方がより理解できるでしょうね。

この手の朗読型プレゼンテーションは、やはり学会発表に慣れていない若手の先生に多い印象です。

この場合は若手の先生云々よりも、それを見過ごしてしまっている指導医のセンスのなさにうんざりしてしまう部分も大きいですが…

最低限のプレゼン能力をアピールする目的においても、自分の言葉のように聴衆に語りかけた方が良いでしょう。

指導医が質疑応答に答えてしまう

ほとんどの学会発表は、発表時間とは別に質疑応答の時間が用意されているかと思います。

若手の先生の発表の中には、質疑応答の際どい質問の部分で指導医がしゃしゃり出てきて、もはや発表者の主役の座を奪ってしまうような光景を頻繁に目にします。

確かにその症例についてより深く質疑応答ができるのは指導医なわけですが、あくまで発表の主役は目の前にいるプレゼンターなわけですから、それを邪魔してはいけません。

学会発表は若手医師のプレゼンテーションの練習の場、質疑応答の練習の場なわけですから、多少拙い質疑応答であっても、指導医は親や心をもって暖かく見守るべきなのです。

指導医が出て行くべきは、若手の先生が助けを求めてきた場合や、聴衆が質疑応答に満足できていない場合に限るべきでしょう。

より良い学会発表にするために

私自身も学会発表のエキスパートというわけではないですが、常に分かりやすいプレゼンテーションを心がけています。

大抵は上の5点を守り、そして内容的に分かりやすい構成にするならば、聴衆は飽きることなく発表を聞いてくれることでしょう。

大切なのは数多あるプレゼンテーションの中から良いと思われる部分を抽出し、どんどん自分の発表に取り入れていくことではないでしょうか。

そうすることで自らのプレゼンテーションも自ずとよくなってくるものと思います。

臨床医が普段感じている分かりやすい症例発表の方法5つ。これだけは押さえておきたい

2018年7月21日

 

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