もし医局とのあいだに雇用契約書があったなら。こんな感じになるであろう




大学病院に勤務している場合には、大学病院の医局に所属する必要があります。

大学病院との雇用契約は結ばれるわけですが、医局とは直接的な契約を結ぶわけではありません。

もし大学病院で働く医師が医局との契約書を作成するとしたら、下記のような感じになるかと思います。

勤務時間

病院との雇用契約は8時から5時、または9時から5時になっているのですが、実際はそうではありません。

朝7時ごろからカンファレンスが行われる場合がありますし、夕方のカンファレンスは夜の6時から行われることもあります。

また土曜日や日曜日にも病棟当番や待機当番が割り当てられて、土日に関係なく病院に来なければなりません。もちろんそれに伴う振替休日はありません。

加えて月に1回とか2回位は当直を行わなければなりません。もちろん病院で当直したからといって、翌日は休みにならないですし、振替休日があるわけでもありません。

したがって、医局との契約書に書かれる文言としては、「休日勤務あり。振替休日なし。労働基準法は遵守しない」ということになるかと思います。

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給与

役職のない医局員の場合には、給料は1ヵ月働いておおよそ20万円程度です。一般企業における大卒の新卒程度のお給料といったところでしょうか。

このような低い給料を補うために、週に1度は近くの病院でアルバイトを行うことができます。

病院で寝泊まりする当直アルバイトだったり、専門性を活かした外来診療だったりするわけですが、そこで得る給料を合わせて初めて医師としてそれなりの給与を得ることができるんです。

ですので給与としては「おおよそ20万円程度」ということになろうかと思います。

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時間外手当

最近では、どこの大学病院でもようやく時間外手当が支給されるようになりました。これは大きな進歩です。

といっても大学病院に勤務する医局員の場合には、もともとの給料が安いですから、たくさん残業したからといっていただける給料はたかが知れています。

したがって契約書に記載される内容は、「わずかな額を支給する」といったところでしょうか。

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業務

給料が低いからといって責任のない仕事をやれば良いというわけではありません。

給料低く勤務している大学病院の医師であっても、患者さんの生死を分けるような手術をしなければなりませんし、内科の医師であっても手続きが面倒な最先端の治療をおこなう必要があります。

大学病院には状態の悪い患者さん、治療の難しい患者さんが集まっているわけですから、当然のことながら患者さんに副作用のでるリスクが高まります。

ですから契約書に書くとすれば、「最先端の治療を責任持って行う事」になろうかと思います。

転勤

ご存知の通り、毎年医局から発表される人事に従って、どこの病院でも勤務しなければなりません。

基本的にはこの医局人事に逆らう事は、医局を辞める選択肢に等しいですから、その強制力は絶大です。

したがって契約書の内容としては、「医局の指示通りに動くこと」ということになろうかと思います

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福利厚生

福利厚生ははっきり申し上げて全くありません。

大学病院に勤務する医師の場合は、住宅手当や引越手当なんてものはないですし、寒冷地手当もありません。

せいぜい交通費位が大学病院から支給されるのですが、若手医師の場合は大学病院の近くに住んでいることが多いですから、実際のところは交通費も支給されていない先生がほとんどではないでしょうか。

したがって、福利厚生は「交通費くらいしかないです」ということになろうかと思います。

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医局との雇用契約書をまとめてみると

・勤務時間
休日勤務あり。振替休日なし。労働基準法は遵守しない

・給与
おおよそ20万円程度

・業務
最先端の治療を責任持って行う事

・転勤
医局の指示通りに動くこと

・福利厚生
交通費くらいしかないです

果たしてこのような雇用条件で、率先して大学病院で働きたいと思う医師がいるのかどうか、非常に疑問です。

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