【医師の視点】医者はマスターベーションをしてはいけない、というある先生の言葉




先日、ひさびさに羽田空港に立ち寄る機会がありました。夜の空港っていいもんですね。なんだかロマンチックなのです。

さて、タイトルのセンセーショナルな単語ですが、全国的にもご高名なある先生から、研修医向けのセミナーで発せられた言葉です。

自分の気持ちのままに任せて、気に入らないことがあったからと言って、怒鳴り散らしてはだめですよ、ということをおっしゃりたかったようです。

国会議員・豊田真由子さんの事例

国会議員の豊田真由子さんの暴言が週刊誌に取り上げられたのは、記憶に新しいことかと思います。

「この、ハゲーッ!!」という暴言で一躍有名になった豊田真由子前衆院議員。豊田氏は、中高は女子御三家の一角を占める桜蔭(おういん)を卒業し、東大法学部を経て旧・厚生省(現・厚生労働省)の官僚になり、自民党公認で衆院選に出馬して当選と輝かしい経歴だが、政策秘書を務めていた男性への暴言と暴行が報じられ、2017年6月に自民党を離党した。

ライブドアニュース 2018.4.10

地位や権力のある人間は、その職務上、指示する場面が多いかと思います。

ただし暴走してしまって、暴言・暴力までにエスカレートしてしまってはこりゃ駄目です。

このような、態度の悪い医師は決して少なくありません。

すぐ怒る人間は公職には向いていない

彼女は会見を開いて、自分でも「どうしてあのような発言をしてしまったのかわからない」などと言うようなことをおっしゃっていました。

そして、これまでの言動を反省し、このまま議員を続けたいとおっしゃったようです。

彼女は東京大学法学部卒業、ハーバード大学にも留学歴があり、経歴は素晴らしいものがあります。

ただし、世の中には経歴だけで考えれば同じような経歴の人がおそらく吐いて捨てるほどいるでしょう。

仕事を遂行する能力を比較することで考えると、態度の悪い彼女がが国会議員を続ける意義もないでしょう。

人間性は別として、学力や仕事能力と言う点では非常に高いと思われますので、是非とも個人プレーで完結するような別の職業について欲しいものです。

実は暴言・暴行をする人は医者にも多い

彼女のような暴力的な言動・行動をする医者と言うのも決して少なくはありません。

私のある知り合いの男性医師は、自分の気に入らないことがあると暴れ回り、行く先々の病院で評判を落としては次の病院に移る先生がおられました。

どうして暴れてしまうのかわからないのですが、ひとえに自分の感情のコントロールができないのだと推察されます。

こればかりは部長や副部長など、暴言を吐く医者よりも先輩の医師がいくら行動を諭しても全く意味がありません。

おそらく医学的に病気の名前はつかなくとも、何らかの精神的な傾向、精神的な特徴に分類されるものだと思います。

その他にも、毎年やってくる若い先生をもれなく無視する先生や、後輩の女性医師を事あるごとに罵倒し、暴行する男性医師もいました。

本当にクラスにいたら、クラス中から嫌われるような、とても普通の人間が行うことでは無いような行動をとる医者がいるのは事実です。

人格に問題がある医師の問題は表面化しにくい

豊田さんの件も、随分と前から彼女周りでは大きな問題になっていたはずです。

しかしながら、それが表に出てくることは何年もありませんでした。

これと同様に、人格に難点がある医師であっても、それが表面化してくるのはごく一部です。

国公立大学や公立病院など、公的機関の色が強い病院内部であれば、上記のような問題医師は適切な指導・処分を与えられることがあります。

しかしながら経営が優先されやすい民間病院であれば、医師を辞めさせてしまうのは大きな損失ですから、隠蔽されてしまうこともよくあります。

患者を集めて収益をあげる点では、病院の経営陣にとっては医師は大切な労働者ですし、患者を集められるような腕の立つ医師であればなおさらです。

まず解雇されるのは周囲の人間?

ある民間病院の理事長先生は、

ちょっとくらい問題のある医者でも良い。その分働いてもらう。問題が起これば切れるやつから切って行く

とおっしゃっていました。

これはつまり、医者とコメディカルとの間に何かしらの問題がおこったとして、よっぽどのことでなければ医者よりもコメディカルの方が最初に解雇されてしまう危険性があるのです。

確かにコメディカルを一人雇うよりは、医者を採用する方がハードルがグーンと上がります。

したがって医者とコメディカルの間でトラブルがあった場合、医者の方に多分に問題があったとしても、医師の方が守られてしまう場合があるのです。

このように、病院内での明らかな立場の差が、問題が表に出にくい一つの原因でもあるのではないでしょうか。

研修医時代にキレてはいけないことを学ぶ

私は研修1年目の7、8、9月は某診療科をローテーションしていたのですが、本当に収穫の多い研修となりました。

中でも一番勉強になったのは、どんな事があろうとも、患者さんでも看護師さんでも医者に対しても「キレてはいけない」ということでしょうか。

キレる(切れる)とは、

主に対人関係において昂ぶった怒りの感情が、我慢の限界を超えて一気に露わになる様子を表す、日本の俗語。

と定義されているようです。

研修医の身分である以上、叱られる、怒られるのは重々承知の上なのですが、一部の医者は研修医をストレスの捌け口としか考えておられないようで、大変参りました。

どうでも良い事を取り上げて病室全体に響くような声で罵倒したり、夜勤明けだからと言って不良中学生みたいな絡み方をするのは、分別ある大人なのだからやめてほしいものです。

いや、もともとキレる彼らに分別ないのかもしれませんがね。。。

キレる医者はコメディカルの評判も悪い

興味深かったのは、上記のように感情の赴くままに発言行動する医者と言うのは、患者は別としても、例外なく同僚の医師やコメディカルにも評判が悪い事です。

例えば病棟や診療科の飲み会でも、気分にムラのある先生の周囲には、自然と人が集まらなかったりします。

ですから遅れてきた研修医や看護師さんは、仕方なく怒りっぽい先生の近くに座らなければならない、いう悲惨な状況が生まれてくるわけです。

怒りっぽい医師というのは、研修医のみならず周りの人間に当たり散らして、結果として自分の評価を下げている事が伺えます。

こういう類の人間とは極力関わりたくないのですが、研修医という身分上、否が応でも会話しなければなりません。困ったもんです。

しかも教えてほしそうに低姿勢で挑まなければならないのですから、苦労は2倍です。

「自分が悪いかもしれない」という思い込みが悲劇をうむ

ただし社会経験がない研修医の場合は、激昂されたり、罵倒されたりすると、それを素直に受け入れてしまいがちです。

自分が悪いのではないか、自分がしっかりしなければ、あの先生が怒らないようにしなければ・・・・などのような感情がどうしても沸き起こってきます。

このように受け止める真面目な研修医ほど、研修期間中に心の病を抱えてしまいがちです。あまりにも正直な研修医は、批判を真正面から受け止めてドロップアウトしてしまう医師もいるのです。

私は職場で激昂するなんて論外ですから、激昂する彼らの意見や感情は受け止めず、流していました。全部受けれていると、とてもじゃないけどまともな病院勤務生活を送ることなんてできっこありません。

受け入れない非常識なイベントに関しては、正面から受け止めるのではなく、あえてスルーするというのも、しぶとく働いていくためには必要な能力かな、と思っています。

ある高名な先生の格言

さて、そこで冒頭のマスターベーション発言なんです。

病院の中にはすぐ激昂するダメ医者もいる一方で、この先生ならついていきたい!という医師もいます。

あるセミナーで全国的にも有名なある先生がおっしゃっていたこと。

嫁にいびられ、子供が発熱し、体調が悪く、疲れていても、研修医にキレてはいけない。キレるというのはマスターベーションと同じ事。自分は気持ち良いが周囲は不快になるだけだ

この言葉が発せられた時、会場はシーンと静まり返りました。まあ普段講演なんかでは使わない単語ですからね。ただし、高名な先生がこのような言葉を使われることは、唯一の救いかと思いました。

周囲からちやほやされて勘違いしてしまう医師も多い中、勘違いすることは間違っているんだよ、と感じている医師もいるのです。

キレる医師たちに、自慰行為をしているという自覚が芽生える事を期待したいものです。

すぐ怒鳴る医者は看護師さん評判が悪い。どんなことがあっても笑顔でいよう

2018年1月3日

医療現場における怒鳴るという指導法は適切でない。いっぱい怒る人はいるけどね。

2017年8月25日

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1 個のコメント

  • はじめて拝見いたしました。 
    なるほど…と感じることが多く勉強になります。 
     
    また時々はブログの更新されるのですか? 
    また、コメントさせてくださいね。

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