眼科 – おすすめ教科書

医学部教育において眼科学のウェイトは少ないですね。国家試験で出題される眼科の範囲に関しても、視覚情報の入り方とか、白内障、緑内障、それらに関する薬剤など、範囲はかなり限定されてきます。

また眼科は研修医の際にはローテートする必須の診療科ではないですから、ローテーションする研修医も数少ないと思われます。

そのような背景もあってか、眼科学分野の絶対的な教科書というのは、存在していないのが現状というところでしょうか。

試験対策、国家試験対策から講義や病棟実習まで、標準的な教科書を1冊所持しておくのが、賢明でしょうか。

★★☆ 標準眼科学

言わずと知れた眼科学の標準的教科書です。

疾患に関する病態や病理、検査所見(眼底所見)、治療などはもちろんのこと、各検査法についてもカラー写真で解説してあります。

標準シリーズでありながらそこまで分厚い本ではないので、講義と平行しても、試験対策にも使える本といって良いでしょう。これ1冊で試験対策、病棟実習、国家試験対策と、すべて事足りる医学書といえるでしょうね。

★★☆ 現代の眼科学

金原出版の教科書で、2018年現在13版まで出版されています。眼科分野の教科書でありながら数年ごとに改訂されている、気合の入ったシリーズです。

本書も各疾患に関して疫学、病態生理、検査、症状、治療の流れで説明した標準的な教科書ですね。標準医学シリーズである標準眼科学との比較では、本書の方がイラスト、画像とも豊富であり、文体も親しみやすいものとなっているといえるでしょう

また冒頭の「ESSENCE」は内容をレビューするのに役立ち、コラムでは興味深い内容が説明されていたりと、随所に工夫が感じられる教科書ですね。

内容量は医学生向けに編集されていることもあり、講義と平行して、かつ辞書的に使うのに最適といったところでしょう。文章量は多いので、通読は難しそうです。

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