初期研修時代の外科の思い出について。やっぱり外科医はすごかった

初期研修では、消化器外科、一般外科をローテーションすることも多いかと思います。

実際に外科医と一緒に働いてみて思うのですが、やっぱり外科医はいろいろとすごいんです。

初期研修医時代に感じた外科医のすごさについて、ご紹介しましょう。

研修医時代には外科で研修することが多い

臨床研修制度が変わってから、すべての研修医は最初の2年間のうちにいろいろな診療科をローテーションするようになりました。

多くの病院では、外科での研修が必修になっている場合が多いかと思います。私も例に漏れず、一般外科で2ヶ月ほどお世話になりました。

外科の基本的な手技はどの診療科に行こうとも必要ですし、手術がどのような流れで行われるかを知っておくことも必要です。

外科医の特徴

外科の先生方は基本的に体育会系で、学生時代はスポーツに没頭、上下関係は厳しく体力に自信のある先生ばかりです。

術場では密にコミュニケーションをとらなければ、スムーズに手術ができません。したがってコミュニケーション能力も必要とされます。

それでいて頭の回転の速さもすばやく、まさにスーパーマンみたいな医師の集まりが外科医の手段といっても良いでしょう。

ちなみに私は外科医ではありませんから、忖度しているわけではないことを付け加えておきます。

外科研修中の1日の流れ

私が研修していた当時の外科では、毎朝7時には病棟にきて回診を済ませたのち、9時から手術または検査というのが定例になっていました。

手術は週に3日ありましたが、そのほとんで術場に入れてもらい、胃がんや大腸がんの手術を間近で見ていました。

ちなみに研修医師2年目の私には技術も知識も経験もありませんので、できることは術者が手術をしやすいように視野を確保したり、糸をしばったりするぐらいです。

手術のある日は12時になったからといって昼ごはん食べてきま〜すといって手術場を抜けれるわけもなく、昼ごはんは2-3時とか、忙しい時には食べられないこともありました。

したがって外科の研修中は朝ごはんはしっかりと食べる必要があったことを覚えています。

週に2日の検査の日は比較的余裕があるのですが、そうは言っても造影検査や中心静脈カテーテルの挿入などで忙しいのが専らです。

さらには緊急的な手術が必要になって人手が足りなければ呼ばれますので、ほとんど毎日手術場にいるようなものでした。

外科医の労働時間は長い

朝も早い外科での研修なのですが、夜も早くはありません。毎日病院を出る時間は夜の20-21時くらいでした。

さらに夜間の呼び出しや土日の回診など、週の勤務時間はざっと70時間以上だったと思います。

これらに加えて、病院当直を月に3−4回くらいする必要がありますから、1ヶ月あたりの残業時間は余裕で100時間を超えるのです。まあ過労死のレベルですね。

外科の若手の先生は過労死越えのレベルを何年も続けているのですから、そのような働き方が良いか悪いかは別にしてまったく外科医の先生はたいしたもんです。

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2018年1月5日

外科での経験は今も役立っている

外科の先生と同じような生活をずっと続けるのは私には無理でしたが、初期研修の経験はすごく役立っています。

外科の先生がなにを考えて手術しているか、また手術中の基本的な動作など、知識や経験の点では今でも素人同然でしょうか。

それでも2-3ヶ月の短い研修期間で一針縫うくらいであれば問題なくできるようになりました。

また結構ひどい裂創であれば、これは自分では手に負えないと判断して専門の先生に依頼すべき、というような判断力も身につくようになりました。

外科での研修はつらかったですが、今でも役立っていると感じるのです。

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2018年1月8日
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