また医師が減るというニュースがはいってきました。
もうなんか、医者が増えるというニュースはほとんどないですが、減るっていうニュースばかりですね。
減った医師たちは一体どこにいっちゃったんでしょうか。
舞鶴赤十字病院(舞鶴市倉谷)は3日、消化器内科の常勤医が半減するため、4月から同科の外来診療時間を縮小・変更すると発表した。現在、平日の午前と火曜午後(再診のみ)の診療だが、4月以降は月、木曜の午後に新患、火曜午前と金曜午後に再診を受け入れる。
病院総務課によると、現在4人いる常勤医のうち、3月末で30代の男性医師が退職し、女性医師も産休に入る。女性医師は復帰する予定という。
舞鶴赤十字病院
舞鶴赤十字病院は、京都府北部の舞鶴市の中核病院で、地域の砦になっている病院であろうと想像されます。そのような病院の消化器内科行が半分になってしまうと言うのも、大問題でしょう。
どこの病院でも消化器内科と言うのは、非常に大切な診療科、いわゆるメジャー科です。
放射線診断科とか、病理診断科の医者はいなくても、自分で画像を読んだり、民間の検査会社に業務委託すれば、診療を行う上では少々不便があったとしても、問題ありません。
ただ消化器内科は別格ですね。どこの病棟に入院している患者さんであっても、吐血したり、大腸から出血することは日常茶飯事ですし、そうなるとカメラをしなければならないのは間違いないです。
吐血で救急外来にやってくる患者もたくさんいます。
そもそも胃がんとか大腸がんの手術をしようと思えば、術前精査や再発の定期的なチェックのためにその病院に消化器内科医がいなければ成り立ちません。
消化器内科が半減のダメージ
今回の報道では消化器内科医が4人から2人になると言う事ですが、実際問題2人になってしまってはかなり苦しいと思います。
消化器内科の仕事としては、主に外来と内視鏡検査、病棟管理があると思いますが、とても今までの外来患者の人数を2人だけでは捌き切れないでしょう。
さらに問題なのは、この減少した消化器内科医が大学病院から補充されない件です。
少し調べてみると、眼科は京都府立医大から派遣されているようですので、それよりメジャー科の消化器内科も京大か府立医大から医者が派遣されているのではないでしょうか。
人数が半分になったとして大学から補充されないのは大問題です。
もはや地方の市レベルでも医療崩壊
このニュースを聞いてふと思ったのは、もはや舞鶴レベルの地方都市であっても、充実した医療を提供することが困難になってきているのではないかと言うことです。
これまでは、医療崩壊というは地方の中の地方、医療過疎に近い地域であったように思うのですが、地方都市の中核病院ですら、十分な医師数を確保できなくなっている現状があるようですね。
いろんな専門診療科が揃って迅速な対応が受けられる病院というのは、首都圏や関西圏などの大都市圏か、地方都市であっても大学病院が近くにあるような県庁所在地でないと実現できないのかもしれません。
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