病院の中の警備体制はゆるゆるなんです。
21世紀に入ってからいくつもの悲惨な事件が起きた学校では、警備体制の強化から、誰でも自由に出入りできるというわけではなくなりました。
病院でも同様に、医療従事者が巻き込まれる事件が起きていますあら、今後は病院の出入りも厳格に制限されてくるかもしれません。
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病院での事件は多く起きている
病院の中ではいろいろな事件が起こっています。
診察中の医師が患者に危害を加えられたり、入院患者が危害を加えられるというニュースもありますね。
25日午後2時10分ごろ、名古屋市中川区尾頭橋、藤田保健衛生大坂文種報徳会病院から「男が医師の首を何かで刺した」と110番があった。
中川署によると、男はE棟1階の外科診療室で40代とみられる男性医師の首を刃物のようなもので刺し、逃走。医師は命に別条はないが重傷のもよう。県警が殺人未遂容疑で男の行方を追っている。
産経WEST 2018.1.25
いや〜怖いですね。
このような感じで、悪意を持った人間が病院内で働く職員に危害を加えるのは実に簡単というわけです。
どうしてこんなにも簡単に侵入できてしまうのでしょうか。
病院は人の出入りの制限がない
病院には毎日、たくさんの患者さんがやってきます。
それに見舞客もやってきます。
さらには薬を売りに来る業者の営業マンや、配送業者等も出入りしています。
病院への人の出入りを、テレビ局やオフィスビルのように入口部分でチェックすることができるかもしれません。
しかし病院はいかんせん人の出入りが多いですから、そこにかかる労力は半端ではありません。
実際のところ、病院において人の出入りを一人一人チェックしている余裕なんでないでしょうね。
見舞客のチェックもないことが多い
見舞客に関しても、ノーチェックで病棟まで行けてしまう病院がほとんどでしょうね。
もし入院している患者に強い恨みを持った人間がいたとするならば、見舞客を装って入院患者に危害を加えることもできてしまうでしょう。
実際にそのような事件も発生しています。
さすがに夜間の間は出入り口が1カ所に制限され、警備員の目がありますから、自由に出入りすることができません。
しかし外来がオープンしている平日の日中であれば、誰でも問題なく病院にアクセスできてしまうのです。
診察室は密室で危ない
例えば診察室なんかには、精神科など一部の診療科を除けば、ブザーなんていうのも設置されていません。
一応のところは病院の玄関などにはガードマンの男性が常駐していますが、コールをして現場に到着するまではどんなに急いでも2-3分はかかると思います。
刃物を持った患者がやってきたとすれば、医者を切りつけることは実に容易いことです。
電子カルテを打っている背後から襲いかかられてしまえば、ひとたまりもありませんね。
警備員も監視もゆるい。そもそも少ない
病院の中には、何かトラブルが起こった場合に対処するために、警備員を雇用しています。
ただし警備員はリアルタイムで監視しているというよりは、あくまでトラブルが起こった場合に対処を行う役割です。
とてもじゃないですが、刃物を振り回す患者の存在に目を光らせていると言うわけではありません。
これは危害を加えようとする側からすると、全く抑止する力が働いていないことになります。
病院の中でのトラブルにはどう対処する?
警備体制の緩い病院なのですが、一応のところトラブルに対処する部門があったりもします。
病院の中の警備部門では、警官出身のOBなんかが常駐しており連絡すればすぐに駆けつけるような体制になっているらしいです。
なっているらしい、というのは実際に利用したことがないので分からないのです。
患者から危害を加えられたとすれば、いちいち病院内で連絡を取り合うよりは、いち早く110番すべきですし、そうした方が病院内で丸め込まれるリスクも下げることができます。
治療に関して恨みを買う可能性
さて、冒頭の凶行を犯した男性ですが、病院の診療に恨みでもあったのでしょうか。
病気の治療は、医療者側精一杯行なったとしても、結果がすべて良いわけではありません。
適切な治療であっても、良好でない経過をとることもあります。
大抵は患者さんも納得されて治療に対する結果を受け入れていくのですが、そうでない場合も多々あるでしょう。
ある医師に関して不平や不満を述べられる患者さんというのは、本当に多くいます。
それらの患者さんのうち、一部であってもその不満を行動に移せば、不幸な事件が起きてしまう可能性は大いにあります。
解決策は難しそう
病院に限ったことではないですが、解決策を見つけるのは難しそうです。
流石に武装した警備員を常に病院全体に巡回させるのも、いろいろと問題がありそうです。
医師個人として可能な対策としては、可能な限り患者とのトラブルを避けることでしょうか。
正常な判断力を持った人間であれば、危害を加えようとするにはそれなりの理由があるでしょうから、まずはきっかけを作らないことが大切です。
少々不満なことがあっても頭を下げ、無用なトラブルから身を置くことが必要ですね。
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