ドクターカーとは、医者を乗せた救急車のことである




ドラマでもしばしば登場するドクターカーという存在。

救急患者さんの救命率を上げるために、都市部のみならず、地方でもいろいろなところで普及が進んでいます。

ここでは、ドクターカーとよばれる車がしていること、その役割についてご紹介したいと思います。

ドクターカーとは、医者がのる救急車である

ドクターカー(英: Doctor car)とは、人工心臓マッサージ器や人工呼吸器、検査装置等の医療機械を搭載し、医師、看護師 などが同乗して 医療機関搬送前の現場などへ直接出動する救急車の一種である。

「医師派遣用自動車」や、「ラピッド・レスポンス・カー」などとも言う。

Wikipedia: ドクターカー

救急車に乗るのは主として救急救命士さんの役割ですが、医者だって乗車する場合があるんですね。

主に都市部では、ドクターカーと呼ばれる医者が乗車する救急車が運用されているのです。

このドクターカーの目的は、患者が病院に搬送されてくるのを待つのではなく、患者が倒れた場所に医者自ら到着し、一刻も早く救命処置を始めると言うものです。

いち早く現場に駆けつけ、少しでも患者さんの予後を伸ばしていこう、というのが大きな目的になっています。

ドクターカーに乗った医師がやること

実は私も研修医時代に、ドクターカーに乗車したことがあります。

勤務していた研修病院の近くに救急車と救急救命士が待機しており、ドクターカーの要請があれば私たち医者が走っていって、救急車に乗って現場に向かうと言うものでした。

出動要請は病院内の無線で連絡がくるわけですが、出動要請があってからは、短距離走のスタート並みにダッシュするわけです。

もちろん現場に向かっている救急車の車内では、特にすることもありませんので、現場に着いてからやるべきことの準備をしています。

呼吸が止まっている患者であれば、気管内挿管の準備、大量出血していると言う情報があれば、点滴の準備を行います。

そのほかハチに刺されて血圧が低いと言うことであればアナフィラキシーショックを疑い、アドレナリンの準備をしたりします。

とにかくドクターカーの中では、現場の状況と事前の準備が一番大切です。

ドタターカーの運転は荒い

緊急事態になるとヒトは興奮状態となります。それはドクターカーの運転手も同じですね。

ある救命士の運転手さんは、「どけどけー」と言いながら恐ろしいほどのスピードを出して現場に向かっていました。職務ですから、特に問題はないのでしょうが・・・。

ただし後ろに乗車している身分としては、いくらサイレンを鳴らしているとはいえ、事故を起こさないだろうか、と心配になってしまうものです。

救急車はサスペンションがあまり備わっていないのか、道路の振動がダイレクトに伝わってきますので、少し道路状況が悪いところを通ると、恐ろしいほど揺れていたことを覚えています。

現場に向かっている間にも、患者さんの情報が指令室を通じて伝わってきます。その情報を逐一把握しながら、次の一手を準備するのです。

現場に到着したら、処置を開始する

いざ現場に到着してからは、時間との勝負です。前もって聞いていた患者さんの情報と現場の状況から瞬時に必要な処置を考え、開始します。

私は研修医と言う身分でしたので、もっぱら点滴のために患者さんの腕に注射針を刺したりとか、心臓マッサージをしたりなど、研修医レベルの処置を行っていたわけです。

患者さんはドクターカーが要請されているような案件ばかりですので、基本的には生死をさまよっている方ばかりです。

現場では最低限の処置しか行わず、まず病院まで搬送することを常に第一に考えます。

患者さんをドクターカーに乗せてから

患者さんを救急車に乗せてからは、搬送先を決定します。

もちろん自分の勤務している病院に搬送するのも選択肢なのですが、それよりも近い病院にベッドの空きがあれば、そちらに指令所を通じて受け入れを要請します。

いざ受け入れ先が決まれば、一目散に患者さんを搬送していきます。それと同時に救急車の中では必要な処置を行っていきます。

しかし挿管とか、点滴の針を刺したりとかは動いている車内ではかなり難易度が高いのです。ただでさえ難しい気管内挿管を動く車内で試みるには、相当の技術が必要です。

実際のところは救急車の中では、薬を追加で投与したりとか、換気のためにバックを押したりとか、ある程度簡単な作業に限られてしまいます。

患者さんを病院に送り届けてから、本格的な処置が始まります。まずは必要な検査を行い、患者さんに発生している状態を把握し、治療方針を検討します。

自分の勤務している病院に搬送された場合には、ドクターカーの乗員もチームの一員として患者さんの診療に当たるわけです。

近くの大学病院や救命センターに搬送した場合には、必要な情報の引き継ぎを行ってから、自分の勤務する病院に戻っていくことになります。

救急診療科をローテーションした場合の研修医の1日

2017.12.25

まとめ

全国的に普及しつつある、ドクターカーの概要についてご紹介してきました。

今後はより遠くの現場までいち早く到着することのできる、移動距離の長いドクターヘリなどの普及が期待されています。

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