患者さんの怒りの原因は大抵はささいなことである。その原因と対策

診療していると、患者さんに怒鳴られることは何度も経験します。

もちろん医療者側としては、円滑な関係を築けるように十分注意しているのですが、それでも怒られてしまうことはあるんです。

大抵の怒りの原因はささいなこと

患者さんの怒りの原因は大部分はささいなことです。

病気が治らなかったとか、手術が失敗したとか重大なことではなく、ちょっと医療者側の態度が悪かったとか、少し言葉の選び方が悪かったなどです。

患者さんにしてみれば、病状が深刻な場合には常に不安・緊張状態に置かれているわけですから、怒りがどこかに向かってしまうのは、仕方ないことです。

患者さんと良好な関係を築くためにすべきこと

ですから私たち医療者側は、常に態度や言葉遣いなどに気をつけなければなりません。

サービス業のように過度に下手にでる必要はないと思いますが、高圧的な態度や言葉遣いは十分慎まなければなりません。

30代の女性の末期がんの患者さんを診察した際に、後で考えると非常にデリケートな、不用意なことを言ってしまって、患者さんの顔を曇らせてしまったことがあります。

患者さんの立場になって、患者さんに寄り添うような姿勢を見せることが大切なのかもしれません。これは医師 – 患者関係だけでなく、人間関係において非常に基礎的な部分だと思います。

理解不能な怒りも多い

モンスターペイシェントという言葉が認知されるようになっていますが、どうあがいても患者さんの怒りの原因がわからない場合もあります。

私自身も、外来の患者さんを予約時間から5分待たせてしまっただけで、診察室の中で大声で怒鳴られてしまったことがありました。

その患者さんは生死に関わるような病気ではなく、以前から馬が合わないところがありましたので、丁重に他の病院への受診をお伝えしました。

正直5分程度の遅れで診療が進んでいることも、病院全体にとっても奇跡的なことなのですが、そのようなことが理解できない患者さんを継続して診療するのは難しい、との判断の結果でした。

この他にも、こちらの無理のない要望を伝えたところ「私は絶対に従わない」といって、医療者側、病院の要求を全く聞き入れてもらえず、最終的には怒ってしまう患者さんもいます。

怒りやすい患者さんの背景には、どこか病院はレストランとかコンビニとか、認識がずれていると感じることはよくあります。

最初から攻撃的な患者もいる

最初から攻撃的な態度で出てきている患者さんがいるのも事実です。

急病の患者や話の長い患者さんがいる中で、診察が分単位で予定通り進む事はありえないですし、人と人との関係なのですから、こちらがどんなに気をつかっていても、相手にとっては不快な言葉になってしまう可能性もあります。

医師と患者の関係を作っていく前からすでに攻撃的な患者さんもおられ、その対応には非常に苦慮します。

怒られると医療者側の士気が下がる

怒鳴られてしまうと、実際に診療している私たちの士気は低下しますし、周りで働いている医療クラークや看護師の方にも心理的な負担になります。

また病棟では病院をホテルと勘違いしている方もおられ、1から10まで自分の要望が聞き入れられないと、怒ってしまう方もおられます。

あくまで私たちは患者さんと対等な立場であり、その上で医療提供しているわけですから、やはり一方的に怒鳴られて要求を突きつけられてしまうとなかなかつらいものです。

医療者側の対策。カルテへの記載はきっちりと

そのような激怒する患者さんに関しては、ありのままの事実をカルテ等に記載することはもちろんです。

そのほかにカルテに残らない形で、対応注意として医療者に周知するような対応がとられています。

したがってそのような患者さんは、一見丁寧に対応されているように感じるかもしれませんが、実際のところは当たらず障らずと言った感じで最低限の対応しかおこなえないのが現実です。

ましてや患者さんの選択がある程度自分達の権限で行えるクリニックや中小規模の民間病院では、支障のない範囲で通院を早めに打ち切ったりったり、ひどい場合には診療拒否と言う対応が取られることもあります。

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