臨床医が普段感じている分かりやすい症例発表の方法5つ。これだけは押さえておきたい




病院の中や地方会などでは、症例発表が行われますね。

研修医や若手医師が中心のイベントなわけですが、一人の臨床医目線から理想になりそうな症例発表について考えてみたいと思います。

聴衆はやる気のある人ばかりでないことを心得よ!

院内の症例発表や、地方会の発表を聞きに来る聴衆は、やる気のある医師ばかりではありません。スマホ片手に症例発表を聞いている医師や研修医もいるわけです。

プレゼンを聞きにきている聴衆の3分の1位は義務感のようなもので出席しているわけですから、お気に入りのアーティストのライブや演劇の舞台ほどには高いモチベーションを持ってスライドをみてくれるるわけではありません。

したがって、プレゼンテーションのクオリティを高めておかなければ、全く発表を聞いてもらえないという事態が容易に発生するのです。

以下には、症例発表の際に気をつけるべきことについて列挙したいと思います。

症例発表の際に気をつけるべきこと

文字数を極力少なくする

プレゼンテーションすべてに共通することですが、スライドいっぱいを覆い尽くすようなたくさんの文字は厳禁です。

ただでさえ「早く帰りてぇ」と思って会場にきているわけですから、たくさん文字を読む気が発生するなんてことはありません。

よく1スライドには、3-4行までと言われますが、個人的には文字の大きさも考慮すると、1スライド3行が限界ではないかと思います。

したがって症例発表のスライドを作る際には、文字を極力削り、必要な情報は自らの口述から提供していくのが良いでしょう。

人間はそこまで興味のないものに対しては、文字を読むのは苦痛なのですが、耳から話を聞くのはそこまでではありません。

本を読むよりは、テレビを聞く方が楽なのと一緒の理論でしょうか。

スライドの文字を大きくする

前述の文字数を少なくする事とも重なる部分なのですが、文字が大きいことも必須です。

私は発表会場の後ろのほうに座ることが多いのですが、後部座席からだと文字が全く見えないような、スライドを作成される発表者の方がおられます。

ただでさえやる気のない状況で発表を聞かなければならないのですから、文字が小さくて見にくいようであれば、絶対に見てもらえる必要はありません。

後ろの方に座った先生方にもみやすいような、文字の大きいスライドの方が、聴衆に対して親切な症例発表であると言えるでしょう。

画像やイラストが豊富である

症例発表を聞き来ている人たちは、やる気のある人たちだけではないことを書きました。そのような人たちに訴えかけるのに有効なのは、文字ではなく視覚的なものであるべきです。

例えば何らかの数値の推移などはグラフで示した方が視覚的で必ずわかりやすいですし、画像やイラストで表現できるものは、必ずそうすべきです。

症例にもよりますが、もし患者さんの写真1枚で何か重要なメッセージを伝えることができるのであれば、ぜひともその写真を示すべきでしょう。

四肢に数センチメートル大の赤色の皮疹を複数認めた」と文字に表すよりは、下のような写真一枚掲載した方が、必ずや理解が容易で深まるはずです。百聞は一件に如かずです。

言葉に詰まらず、アナウンサーのように

実際の発表に際しては、言葉に詰まらないことが大切です。

発表を聞いていると感じるのですが、言葉に詰まるとか、言葉を噛んでしまうというのは、聴衆としてはすごく気になります。

せっかく素晴らしい発表内容であっても、プレゼンテーションの言葉がスラスラと出てこないようであれば、内容が頭に入ってこず、結局のところ評価が低くなってしまうのです。

ですからスラスラと言葉煮詰まらず発表することが必要なわけですが、だからと言って原稿を棒読みしていれば良いわけではありません。

原稿を見ずに発表する

また発表に際しては、原稿を見ずに自分の言葉で話すことが必要です。

たまに原稿を見ながらスライドの説明をし、スクリーンに映し出されるスライドや聴衆には一瞥も向けない発表をみますが、これはプレゼンというよりはもはや朗読です。

スライドを見ている側としては、スライドのどのあたりを見ればよいかということがわかりませんし、いまこの瞬間どこについて話しているかということもわかりません。

ですから、どんなにスライドの作り込みが素晴らしくても、聞いている方としてはどこかモヤモヤした気持ちになってしまうんです。

理想的にはAppleのSteve Jobsのような聴衆に語りかけるプレゼンテーションができれば良いですが、少なくとも原稿を読むだけのプレゼンは辞めておいた方が良いでしょう。

研修医や若手医師の行う症例発表のレベルでは、良い発表であるかの評価基準というのは、症例の内容というよりはプレゼンの手法の方が重要でしょう。

指導医や周囲の評価で大きな差がつくのは、プレゼンテーションの手法です。上記のようなことを心がけてスライドを作ってみてはいかがでしょうか

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より良い発表のためには、より良いスライド作りも重要です。

ぜひテキストを読み込んでブラッシュアップしましょう。

 

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